新型コロナウイルスの影響で各業界が経営難に陥っているなか、外出自粛で逆に多忙になったのは配達業だろう。通信販売の荷物を届ける配達員の需要はかつてないほど高まっている。中国メディアの百家号は30日、日本の配達業は「丁寧すぎて効率が悪いが、これでこそサービス業だ」と紹介する記事を掲載した。

 中国では、コロナ問題が起きる前からネット通販がすっかり浸透し、配達業に携わる人も非常に多い。大抵は荷台の付いたバイクに荷物を積んで配達しているのだが、配達員に求められるものはスピードであり、丁寧さはあまり求められていない。事実、中国では手荒い扱いを受けた荷物が届いた時には壊れているのは珍しいことではない。

 では、日本の配達員の1日はどのようなものなのだろうか。記事は、ある女性配達員の1日を紹介している。この配達員は20代前半の若い女性で、そもそも「若い女性が配達をする」ことに驚いている。中国では配達員というと男性ばかりだが、日本では年齢や性別に関わりなく好きな業種に就けると言えるだろう。この会社では、比較的小さくて軽い荷物を女性が担当しているという配慮もあるようだ。

 さらに、中国と違うのは荷物を仕分けした後だという。荷物の準備ができても「なかなか出発できない」と紹介している。自分が乗る車を磨き、タイヤまで専用の道具でピカピカにし、事務処理をして健康状態を確認して安全指示事項を音読し、出発前にはさらに車の周りと車内を指さしで安全確認をしてようやく出発することができると伝えた。昼休みには、「さぼっていると思われないように」事務所に戻って私服に着替えてから昼食をとり、午後の仕事が終わったらまた事務処理などの点呼を済ませ、やっと1日の仕事が終了だ。

 記事は、車を清潔に保ち職場環境を自分で整える習慣や、配達先に礼儀正しくすること、きちんと制服を着て「非常に厳しい」安全検査を受けることなど、仕事態度がいかにまじめかを伝え、称賛している。中国では全く行われていない多くのルーティンは、一見「時間の無駄」に見えるものの、仕事への態度からは初心に帰って学ぶべきことがたくさんあると締めくくっている。

 中国では、配達のバイクはほこりだらけで配達員の服装も態度も非常にだらしないことが多い。荷物の取り扱いにも不満の声がよく聞かれ、クレームも多い。確かに日本の配達員から学ぶことは多いに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)