新型コロナウイルスによる打撃で、各界で深刻な影響が心配されるなか、中国は経済の活性化のため、次世代通信規格「5G」や高速のリニア鉄道などのインフラ整備を進める方針だ。中国メディアの百家号は7日、日本のリニア中央新幹線は、中国で計画されている上海ー杭州間のリニア建設の参考になるのかと題する記事を掲載した。

 記事は、JR東海のリニア建設プロジェクトについて、時速500キロで走行し、東京ー名古屋間を40分、東京ー大阪間を67分で結ぶ計画だと紹介。東京―名古屋間は2027年の開業を目指している。対する中国の上海ー杭州間を結ぶリニアの建設計画は、上海虹橋駅と浙江省の杭州駅の160キロを結ぶというものだ。

 では、中国のリニア建設は日本から何かを学べるのだろうか。記事は、「日本のリニアから学ぶことはない」と主張。その理由は、上海ー杭州間はわずか160キロという距離の短さにあるという。この距離ならば現行の高速鉄道で十分に需要を満たすことができるため、「そもそもリニアを建設する必要性があるのか」と疑問を投げかけている。

 そのうえで記事は、杭州市内から杭州駅までにかかる時間や、上海駅から市内の目的地まで行く時間の方がよっぽどかかると指摘し、リニアで少し時間が短縮できたとしても、技術的な意味はあっても現実的な利便性という意味はあまりなく、むしろ資源の浪費だと主張した。

 記事が指摘するように、中国の高速鉄道駅は市内からかなり離れた郊外に建設されていることが多く、駅まで行くのに時間がかかるという問題点がある。そのうえ、駅が非常に大きくやたらと歩かなければならず、市内への乗り継ぎもあまり良くないところが少なくない。こう考えると、中国のリニアは実際的とは言えないだろう。この点、日本のリニア中央新幹線は大きな意義があると言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)