米中貿易戦争に伴い、ベトナムを経由して中国製品が米国に流入するようになっている。この「迂回輸出」について、中国メディアの今日頭条はこのほど、米国は泣き寝入りするしかないとする記事を掲載した。

 記事はまず、中国は製造大国として世界に認められ、世界中の国が中国製品を輸入していると誇らしげに紹介。しかし、最近では中国から輸入した商品のタグを付け替えて再輸出する迷惑行為が見られると伝えている。

 記事が「悪に手を染めた」と名指ししているのは「ベトナム」のことだ。ベトナムでは最近、中国からの輸入品に「ベトナム製」のタグを付けて米国に輸出する迂回輸出が行われ、問題視されている。これは、米中貿易戦争ゆえに中国製品に高関税がかかるようになったためだが、記事は、この方法によってベトナムが大儲けしていると主張。中国からは「ベトナムが中国製品をパクっている」と不満の声が聞かれていると伝えた。

 では、ベトナム製品がこのまま中国製品に取って代わることはあるのだろうか。記事によると心配には及ばないという。その理由を、中国製品はベトナム製にはない「ブランド力」があり、他国に代わることのない「無限の将来性」があるからだとしている。

 実際のところは、記事に対して「これをやっているのは中国人」という現実を指摘するコメントがあったとおり、関税を避けるための迂回輸出なので、中国人としては販売ルートが確保できるので悪い話ではなく、むしろ中国企業が意図的に行っている可能性もある。

 しかし、ベトナムは米国が貿易赤字を抱える国の上位となっているため、米国の「監視対象国」にすでに指定されている。このままでは中国と同じ制裁関税を課される可能性もあり、ベトナム政府も迂回輸出対策を進めている。結局のところ、ベトナムは中国に利用されているだけなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)