中国は1979年から2015年まで、36年間にわたって「計画生育政策」、いわゆる「一人っ子政策」を実施してきた。1人の子どもが周囲の大人たちからの愛を一身に受けて育つため、わがままに成長してしまうという弊害が指摘されていた。中国における「過保護」な子育ては一人っ子政策の撤廃後も続いているが、中国メディアの百家号は27日、日本と中国で子どもの教育にどのような違いがあるのかを比較する記事を掲載した。

 記事はまず、中国の多くの家庭では子どもを「溺愛」する保護者が多く、子どもが間違ったことをしても叱ることすらしないと指摘し、甘やかされて育ったがゆえに逆境に弱い「温室育ち」の子どもが増加していると紹介。また、中国では小中学校への送り迎えを保護者が行うことが一般的だが、「保護者が子どもの荷物をすべて持ってあげる」光景は普通に見られることだと伝えた。

 だが、日本では子どもを「溺愛」しているからこそ、あえて「甘やかさない」子育てをしていると紹介。たとえば「雪が降って寒いからこそ、外で遊ばせて抵抗力をつけさせる」、「怪我をするかもしれないが、マラソンや運動会を行って体力をつけさせる」というのは日本であればごく当たり前の教育だと指摘した。

 また、子ども達が自分で荷物を持って、自らの足で歩いて登下校したり、「脱いだ靴は自分で揃え、自分が脱いだ服は自分で片付ける」など、「自分のことは自分でする」教育が行われていることを強調。日本では「健康で、粘り強い意思を持った独立した大人へと成長するよう教育がなされている」と分析し、中国の「温室育ちの子ども」たちは周りの大人たちが何でもしてくれて幸せかもしれないが、日本の子どもたちには「とても敵わない」だろうと主張した。

 中国では1人の子どもに対して、親と4人の祖父母という計6人の大人から過保護すぎる愛が注がれることで、わがままな大人へと成長してしまうことが問題視されてきた。一人っ子政策はすでに撤廃されているが、金銭的な負担を理由に2人目を産まない家庭が圧倒的に多く、子育て事情は一人っ子政策が存在していたころと基本的には変わっていない。親の愛は子どもの成長に必要なことであるものの、同時に厳しさも必要であり、日本と中国を比較したとき、日本はバランスの取れた教育を行っていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)