中国では治安の向上のために、監視カメラの大量設置や高速鉄道の実名制、手荷物の保安検査などを導入している。こうした対策は一定の成果を上げており、中国国民もどちらかといえば協力的であり、むしろ対策を厳しくすればするほど安心だという人も少なくない。これは個人の権利に敏感な日本では考えられないことかもしれない。中国メディアの網易は19日、日本の駅にはなぜ荷物検査がないのかと題する記事を掲載した。

 日本の新幹線や地下鉄の駅には荷物検査がなく、乗車券購入も実名制度ではない。これは、中国人には非常に不可思議なことのようだ。記事は、日本でも過去に新幹線車内で放火自殺した事件があったことを指摘、保安検査の必要性を主張した。

 ではなぜ日本の鉄道では荷物検査が実施されないのだろうか。記事は、「鉄道会社が渋っている」と指摘。それには、「事件が非常に稀」なこと、設備の導入には「コストがかかる」ため乗車券を値上げせざるを得なくなること、利用者が非常に多く「混雑してしまう」という3つの理由があると紹介した。

 日本の駅の利用者は、特に東京では非常に多く、その理由も十分理解できることだ。記事は、新型コロナウイルスの拡大前の東京駅では利用者だけで1日120万人もいたと紹介。また、周辺の県から東京に毎日出勤してくる人は約600万人を超えていたと紹介し、安全問題との間で悩む問題ではあるが、悪質な事故が非常に少ないのは証明されていることだと理解を示した。

 利便性を考えれば荷物検査がない方が良いというのは明白だ。記事は、日本の駅周辺が中国と違う別の点として「商業の中心地」でもあることだと紹介。荷物検査で並ぶ必要がないので、駅周辺で買い物をしていても、5分前に駅に行けば新幹線にさっと乗れるというような便利さがあると伝えた。

 これは、日本の治安は良いからできることであり、中国のように荷物検査など厳しい対策が導入されれば煩わしさが増えることになる。日本としては、空港のような保安検査の必要がない今の治安の良さを維持していきたいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)