中国メディア・東方網は21日、新型コロナウイルスの感染者が増加して緊急事態宣言が出されている日本国内において、人が人を傷つけあう状況が多発していると報じた。

 記事は、三重県の鈴木英敬知事が20日に新型ウイルスによる肺炎の患者と家族が差別を受け、家に石を投げつけられ、壁にはペンキでいたずら書きをされる事案が発生したことを明らかにし、「誰にも感染の可能性がある状況で互いを傷つけあうことは全く意味がない」とし、差別をしないよう市民に呼びかけたことを伝えた。

 そのうえで、日本ではこのような状況が非常に多発しているとし、今月7日には新潟県上越市で初めてとなる感染者と家族、その職場に対して差別や嫌がらせが発生したと紹介。SNS上では多くのデマが流され、職場の社長が「ここから出ていけ」という匿名による脅迫電話を受けたと紹介している。

 さらに、集団感染が発生した京都産業大学には数百件の脅迫や中傷の電話がかかってきたほか、ネット上では感染者の個人情報が調べられて晒され、関係のない学生まで巻き添えを食らったとした。また、医療従事者に対する差別も起きており、厚生労働省が17日にTwitter上で「医師が子どもの保育園での受け入れを拒否されたり、タクシーに乗車拒否されたりしている」と紹介したことを伝えた。

 記事はこのほか、感染が発覚した著名人に対する圧力も強まっているとし、テレビ朝日の富川悠太アナウンサーの感染が確認された際には本人が謝罪の声明を発表する事態になったとしている。

 ウイルス感染の拡大によるパニックを引き起こす要因の1つがウイルス自身であることは間違いない。しかし、パニックを大きくするのは人間の恐怖心だ。恐怖によって心に余裕がなくなり、他人を差別したり中傷したり、罵声を浴びせたりといった行動を引き起こしやすくなる。こんな時こそ冷静にならなければいけない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)