中国メディア・西部網は15日、新型コロナウイルスの感染が拡大し、緊迫したムードに包まれている日本で仕事を続ける中国人女性の話を紹介する記事を掲載した。

 記事が紹介したのは、陝西省西安市出身で現在東京の会社で働く女性の段さん。1月末の春節期間から武漢で発生した新型ウイルス感染に注目し続けてきたという段さんが「2月になると日本でも感染者が出現し、そのころからスーパーマーケットやドラッグストアからマスクが消えた。そして、2月中旬にはトイレットペーパーの買いだめが発生したが、食品が売り切れるような事態は発生していない」と語ったことを伝えた。

 そして、日本の感染状況について「いったいどのくらい深刻なのかは、メディアの報道を見てもはっきりしない。日本政府も強制的な措置を取らず、仕事に行く人は行くし、外食する人はする。現地の人びとは、そこまで深刻に考えていない印象だ」との見解を示すとともに、自身は「仕事以外では外に出ないようにしている」と明かしたことを紹介している。

 中国の当局が発表したデータを信用すれば、中国国内のウイルス感染状況は非常に落ち着いてきている。記事は、段さんに中国へ帰国する選択肢について尋ねたところ、段さんが「会社は休みにならないし、休暇も取りにくい。そして、今帰国しても家族に面倒をかけるので、日本に残って自分のウイルス感染防止対策をしっかりやる。早くウイルス感染が収束してほしい」との考えを示したことを伝えた。

 中国では今、国内での感染よりも海外からウイルスが持ち込まれて感染が広がることに対する警戒を強めている。日本に住む中国人が現在中国に戻れば14日間の隔離措置を取られる可能性があるばかりでなく、周囲の風当たりも必ずしも穏やかではないだろう。段さんのように日本に残って「自分の身を自分でしっかり守る」ことが、最も現実的な判断なのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)