世界最大のソーラーパネルメーカーである中国のジンコソーラー(NYSE:JKS)は、日本のソーラーパネル市場でも市場シェア1位となり、日本向けの製品開発も行っている。今年2月に開催されたPV EXPO(太陽光発電展:2月26日~28日、東京ビッグサイト)は、折からの新型コロナ・ウイルスの感染拡大問題で規模を縮小して開催されたが、465W~475Wの超高効率製品を展示している同社の展示ブースは、来場者の強い関心を集めていた。同社の現状と日本戦略について、副会長の銭晶氏(写真)に聞いた。

 ――世界最大のソーラーパネルメーカーと言われていますが、現在の出荷規模は?

 2019年9月30日時点でシリコンインゴットとウエハーで14.5GW、太陽電池で9.2GW、太陽光発電モジュールで15GWの生産能力があります。そして、2019年までの累計出荷量が55GWに達しました。

 第4四半期の決算をまだ発表していないので、今の時点で国別市場シェアの公表が難しいのですが、2019年出荷量世界1であること、また、日本の市場シェア1位を占めていることもすでにわかりました。

 2018年ジンコソーラーの総出荷量は11.4GWに達し、その中で、ジンコソーラー海外出荷量が80%を占めています。中東、および、アフリカ、ラテンアメリカ、アジア太平洋地域などの市場シェアはほぼ30%であり、絶対的地位を占めています。また、北アジア、北米、ヨーロッパ、他の地域の市場シェアは10%以上です。

 2018年国別の出荷量を見ると、中国20%、米国15%、ラテンアメリカ15%、東南アジアと豪州15%、中東・アフリカ15%、欧州10%、日本7%、インド3%になります。

 ――貴社のソーラーパネル製品の特徴は?

 ジンコソーラー製のソーラーパネル製品の特徴は、高効率、高いコストパフォーマンス、多様な種類で、複数のシナリオに適用可能です。

 2018年、ジンコソーラーは業界初の最大出力400Wに達し、量産可能の「Cheetahシリーズ」を発表してから、年に一つの新たなシリーズを発表しています。

 2019年には、デュポン社のTedlar(R)の透明薄膜技術を採用する両面発電モジュール「Swanシリーズ」を発表し、同モジュールの重量を大幅に軽くさせるため、お客様にBOSコスト(太陽光モジュールを除く周辺機器、工事などのシステム費用)削減を実現しました。今年発表する「Tigerシリーズ」は、最大出力は465W、変換効率は20.71%に達します。

 ――昨年は国連におけるグレタ・トゥーンベリさんの演説が世界的に注目を集め、地球温暖化対策が脚光を浴びています。持続的に成長可能な社会を作っていくうえで、ソーラーパネルが果たす役割をどのように考えていますか?

 再生可能エネルギーの利用は、地球温暖化やエネルギー問題の解決に役立つと思います。周知の通り、再生可能エネルギーは環境に優しいです。環境保全の理念に基づき、ジンコソーラーも連続してB20サミットに出席しています。

 2017年ドイツのB20サミットで連合主席を任命され、「未来の持続可能な経済:エネルギー、気候、資源効率」というテーマでグループに参加した企業の意見をまとめました。

 ――ソーラーパネルについては、一時期、供給過剰がいわれ、価格の大幅な調整がありました。現在のソーラーパネルの需要と供給の関係はどうなっているのでしょう?

 現在のソーラーパネルの需要と供給の関係は正常だと思います。世界で、グリッドパリッティを推進していますので、電力コストの削減も市場の需要です。

 ジンコソーラーはグローバル最適を実現するため、グローバルな経営戦略を進めています。

 ――貴社の日本での事業計画は?

 ジンコソーラーは専門的なモジュールメーカーです。日本を含めて進出している海外市場では、ジンコソーラーは現地企業と協力して、共に発展します。日本市場では、現在は丸紅、双日、DMMなど大手会社と提携しています。今後もこの戦略を保ち続けて、各地域のパートナーと共に発展したいと考えています。

 2019年11月以降、日本国内では太陽光発電でつくられた余剰電力の固定価格買取制度による買取期間が順次終了しつつありますが、太陽光発電パネルを自宅に所有している方は、FITで生じる余剰電力については家庭用蓄電池を購入して蓄電することや、引き続き電力小売事業者と契約をして売電を継続して行うことを考えています。同時に、太陽光発電設備の設置や更新する時にも設備の性能や効率を重視している傾向が強まりました。このような日本国内の需要に合わせた商品を提供します。

 ジンコソーラーは2020年、住宅所有者がこれまで以上に多くの電力容量を屋上に設置できるようにするため、66セル、最大出力405Wを誇る、住宅用に特別に開発された新しいN型ソーラーパネルを提供します。最新Nタイプパネルは、特有のTR技術をもってセル間ギャップをなくし、モジュール変換効率最大21.22%を実現しました。長期間にわたり安定した出力を保証し、初年度劣化保証1%で、2年度以降の年劣化0.4%です。そして、減衰係数や温度係数が低く、低照度環境条件(早朝、夕方、曇りの日)でも 高い発電性能を果たすことができ、低いBOSコスト、高いコストパフォーマンスを持つ製品といえます。
 
 また、日本市場に向け、ジンコソーラーが特別に32セルの小型Cheetahハーフカットパネルを提供します。32セルの小型Cheetahパネルは、バックシート、フレームとも真っ黒で、屋根に完璧にマッチし、なめらかな外観になっています。また、PERCセル技術により、最大出力は185Wで、変換効率は20.18%、重量はわずか10.5kgを実現しました。