子育てに関する考え方は日本と中国でもいくらか異なるようだ。中国では娘や嫁が出産を終え、一定期間が過ぎると両家の祖父母が奪い合うように孫の世話を始める。ミルクやおむつ交換、孫を連れて散歩へ出かける。幼稚園や学校へ上がるようになると学校の送り迎えもすべて行う。親たちは共働きで家にいないため、日ごろの子育てや家事全般は祖父母たちが行う家庭が多い。一方、日本では親が自分で子どもを育てている家庭が圧倒的に多い。

 どうして日本人の家庭には「子どもを親に預けて働きに出る」という習慣があまり、ないのか、中国メディア児科医生鮑秀蘭がこう説明している。

 まず、日本人の子育てに関する考え方が影響している。子育てが終わった中年夫婦は退職後は夫婦で悠々自適な生活を送りたいと思っている。自分たちも大変な中、子育てをしてきたので、子どもが自分の子供を自分で育てるのは当たり前、と考える家庭が多いようだ。

 また、日本人の「遠慮」の精神も関係しているかもしれない。子育てを高齢の親たちにまかせることは彼らを疲れさせ、多くの時間を奪うので申し訳なく感じることもある。親子とはいえ、親にそこまでの迷惑を強いるのは申し訳ないと考えるようだ。

 さらに、自分の子育ての方法や考え方が祖父母と違うため意見の相違が生じる、という点もある。そうした違いを煩わしく感じるため、子育ては自分で行うという日本人女性が多いのだろう。

 中国メディアは、「日本は少子化のため子育ては一生に一度のものと考え、それを大切にしている。子供の成長を自分で見届けたいという思いも強く、いくら疲れていても自分で子育てを行っている」と結んでいる。

 実のところ日本の場合は、子どもを預けたくても預けられる友人親戚が身近にいない、という現実もある。様々な事情で保育園に子どもを預けられない家庭もある。できる限り自分で子育てをしつつ、社会資源や親親戚など社会全体で子育てをバックアップできる社会が、一番理想と言えるだろう。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)