中国メディア・東方網は9日、中国での新型コロナウイルス感染拡大で奈良を訪れる中国人観光客が減少しており、鹿たちが飢えていると報じた。

 記事は、日本の観光名所で中国人観光客にも高い人気を誇っていた奈良公園について、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う中国人観光客の旅行キャンセルの影響を受け、来場者が激減していると紹介。ピーク時には1日1万枚製造していた鹿せんべいも需要が大きく減少し、作業員が前倒しで退社する事態になっていると伝えた。

 そして、観光客の現象は現地の観光収入に影響を与えるだけでなく、公園に住む鹿たちの腹具合にも打撃を与えており、せんべいを求めて鹿たちが飢えていると説明。このため、鹿せんべいを与えようとすると大勢の鹿が群がるような状況になっているとし、鹿せんべいの販売者が事故防止のために「くれぐれも鹿せんべいを与える時はもったいぶらずに、取り出したらすぐに鹿に食べさせるように」と呼びかけていることを紹介した。

 奈良公園の鹿についてはこれまで中国のネット上で再三「鹿たちがおじぎをしてくる」などとして注目を集め、中国人観光客の人気スポットの1つになっていた。一方で、「鹿のおじぎ」はエサを早く寄越すよう催促するサインとは知らず、鹿せんべいを出してもすぐに与えない多くの観光客が鹿に手を噛まれるなどのトラブルが多発し、物議を醸した。

 ウイルス感染が一日も早く収束し、中国人観光客が戻ってくるのを待ち望んでいるのは、人間だけではないようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)