日本では農村の過疎化が問題となって久しいが、14億の人口を擁する中国では過疎化の問題がさらに深刻化しているようだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、中国の将来は「日本人にも心配されている」とする記事を掲載した。

 中国は都市部と農村部の格差が非常に大きいことで知られる。戸籍も都市と農村とでは異なっており、それに合わせて健康保険も学校も分かれている。親が出稼ぎで都市に出ても、持ち家がない限り子どもの戸籍のある農村で学校に通うしかなく、親と別れて暮らす子どもたちも少なくない。農村では現金収入が少ないことや、現代的な生活が送れない、学校教育の水準が低いなどの理由で、農村からはどんどん若者が流出している。

 記事は、そんな中国の農村の実情を見たある日本人の感想を紹介。中国のなかでも比較的発展の遅れている東北部の農村を訪れたという日本人は、いくつかの田舎を訪問したが、ほとんどの村は消滅しているか消滅目前で、「最も多い村でも人口が5人しかいなかった」と伝えている。

 中国のこうした村は、想像をはるかに超えた荒廃ぶりだったようだ。この日本人は、建物は非常に古くぼろぼろで、まるで「ゾンビ映画のよう」で恐ろしくなってしまったと感想を述べたそうだ。多くの村人が近くの小さな町に仕事を求めて出ていくので、村はどんどんもぬけの殻になっているという。それで、都市化が進む中国について「都市化というと美しい都市を思い浮かべるが、実際に見たものは人のいない田舎だった」と、都市化の闇を指摘している。

 しかし、中国国内では田舎がますますさびれ、人々が都市に集まるようになっていることを否定的には捉えていないようだ。むしろ、向上心を持って都市に出ていくことを好意的に捉えているようで、記事に対して、「仕事がないから仕方がない」、「都市の方が田舎よりも良いのは当たり前」などのコメントがあった。また、むしろ「中国には輝かしい未来がある」、「中国の発展は世界の模範」など都市部の発展しか見ていないような意見も目立った。

 日本では高齢化社会とともに限界集落が社会問題となり、少なくとも問題意識はあるものの、中国ではそれさえもないようである。このままでは都市と農村の格差はますます広まっていきそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)