日本経営管理教育協会がみる中国 第604回 ――永野剛 

 日中友好における民間活動で、私も参画している日本中国友好協会が今年設立70周年を迎える。公益社団法人日本中国友好協会、東京都ならびに埼玉県日本中国友好協会も同時に設立70年を迎えた。誠にめでたく、これまで活動されてきた諸先輩方に対し、このような素晴らしい協会を続けていただいたことに感謝しかない。

◆日本中国友好協会設立70周年

 70年の間。日本と中国の間には様々な出来事があった。設立当初は県内各地の市町村と中国の都市を繋ぐ重要な使命を当協会は持っており、積極的にその“役割”を果たしてきた。その成果として国内各都市に友好都市締結がなされた。主な事業である民間交流においても、定期的な訪中や、訪日団の受け入れと交流企画を実施している。新年には毎年、新春交流会を開催し、国政、県政、市政の各議員や、各界の皆さまに多くご出席いただいている。中国語教室も開講し、年に一度の中国語スピーチコンテストも全国で予選を行い、中国語学習者のモチベーション向上の場として毎年実施している。

 日中国交正常化は48年前、日中平和友好条約締結は42年前である。70年の歴史がどれだけ深く日本社会の中で日中友好の最前線を担ってきたかをこの数字から伺えるかと思う。長く活動実績のある協会だが、未来を見据えるうえで、現実に直面している課題を直視していく必要がある。

 会員数の減少を抑え、新入会員を増やすことが必要だ。

 そのためには、より魅力的な企画を積極的に行い、現代社会から求められる新しい“役割”をメンバー、役員一同共有し、活性化へ動いていくことが重要であると考える。本年の70周年は、新しい70年を見据えた1年目としたい。

◆“メディア・リテラシー”を持ち中国を捉える

 私が考える新しい役割。それは“マスコミは取り上げない、よりリアルな中国情報の発信と、参画する人同士がその圧倒的な一次情報を共有する場”である。

 中国に一度も行ったことが無いのに中国のイメージが悪い日本人は多く、その多くはメディアによるネガティブな先入観があると思う。私は商業であるマスコミを批判するつもりは無い。見ている側の問題である。要はメディア・リテラシー(情報を取捨選択する力)が日本人一人一人に本当の意味で備わっているかということ。これは中国を理解する上でまず考えていただきたい点である。

 今後20代~40代くらいまでの現役世代が、自分たちの取り組みたい日中友好を実現する場として、協会が新しい“役割”を担うことが出来れば大変喜ばしいことだと思う。

 私には夢がある。渋谷のスクランブル交差点で「中国は好きですか」とインタビューしたときに、8割の方から好意的な回答をもらえる社会の実現だ。

 “中国リテラシー”を社会へ広める為、当協会70年の歴史と信頼を強みとし活動をしっかり“発信”していくことが今のSNS社会では極めて重要だと考えている。

 関わる人皆が当事者意識を高め、共にさらなる日中友好の歴史を紡いでいきたい。(写真は、NPO法人埼玉県日本中国友好協会創立70周年記念式典。提供:日本経営管理教育協会)