日本経営管理教育協会がみる中国 第603回 ――下崎寛

 2016年12月に日本ではカジノ法案(統合型リゾートIR整備推進法)が成立し、日本でもカジノができることとなった。残念ながら、2019年12月に、カジノ法案審議の委員長であった代議士が中国企業から賄賂を貰い逮捕されて、とんだ味噌がついてしまった。さすが、大陸型の中国ビジネスのしたたかさと島国型の日本人のビジネスの甘さが露呈してしまった。

 候補地が決まるのは2022年頃で、オープンは2025年頃といわれ、カジノ候補地として現在誘致を表明している場所は、横浜、東京、千葉、名古屋、大阪、和歌山、長崎等が立候補している。

 ところで、日本ではカジノは法律上できないこととなっている。しかし、現実には、ギャンブル施設としてパチンコ店が存在する。昔は、パチンコ店で出玉と現金が交換できることとなっていたので法律上問題されたが、三店方式として出玉と現金との直接交換できないようなシステムをすることにより、形式だけギャンブルと見なされないこととなっている。

 そのパチンコ業界の利益が20兆円程度といわれている。ラスベガスが2兆円程度、マカオが3兆円程度といわれているので、その規模の大きさがわかるように、日本には、もともとカジノのようなギャンブル施設があり、ギャンブルに慣れている民族である。

 筆者は、カジノ運営にも興味があり、アメリカ・ラスベガス、メキシコ・ティファナ、カンボジア・プノンペン、中国・マカオ、シンガポール・マリーナ・ベイ・サンズ等を視察したことがある。

 ラスベガス、メキシコは、陽気な南米アメリカ人ののりで楽しくギャンブルを行っていた。中国・マカオ、シンガポール、プノンペンは、ギャンブル好きの中国人、華僑人が金儲けに血走しっていた。

 日本においては、どうなるのであろうか。

 メリットとしては、観光による経済効果、雇用促進、インフラ整備による地方創生等が考えられるが、デメリットとしては、ギャンブル依存症の増加、治安悪化の懸念、マネーロンダリングの危険性等が挙げられている。

 しかし、日本においてはパチンコ施設があり、一応カジノ先進国である。

 日本の政策として、カジノ先進国である外国企業に運営させ、外国人の入国を増加させ、地方創生にも役に立てることにより税収を確保して、少子高齢化対策としての一助になるものと考えられる。

 是非はともかく、福沢諭吉の人生訓にあるように、四の五の言う前に「まず、やれ」である。(写真は、プノンペンカジノ施設。提供:日本経営管理教育協会)