中国には「歩行友好度」という言葉がある。これは街歩きの楽しさや快適さを示す中国語であり、歩道の広さや平坦さ、街路の緑化レベル、歩道橋の設置、信号機の待ち時間の長さなどの要素が含まれる。

 急速な経済発展を遂げた中国では、「高級車に乗ることこそが自分の価値を示す」という考え方を持つ人は多いが、その一方では自動車やバイクなどの交通手段を使わずに自分の足を使ってゆっくりと街歩きを楽しむことは、現代中国の慌ただしい都市において「極めて贅沢な体験」と考える中国人もいる。中国メディアの百家号は13日、日本を訪れて初めて「中国の歩行友好度が非常に低いことを理解した」と論じる記事を掲載した。

 中国の道路は、歩道がブロック舗装となっている場所が多く見られるが、ブロックが欠けていたり、ガタついていたりするのは決して珍しいことではない。また、シェアサイクルが普及したことで、歩道を含めたさまざまな場所に自転車が乗り捨てられていて、歩きやすさという観点から見れば、歩行友好度は高いとは言えないだろう。

 また、中国は歩行者よりも自動車が優先されるケースが多く、日本のように「歩行者のために車が一時停止する」という光景はほとんど見られない。日本では歩道や信号のない路地でも歩行者は比較的安心して歩くことができるが、中国の場合は歩行者は常に周囲に注意しておく必要がある。

 中国人旅行客は日本を訪れると、日本では歩道がしっかりと整備されていて、歩行者は自動車よりも優先されるため、安心して歩くことができることを知り、逆に「中国の歩行友好度の低さ」を実感することになるようだが、記事は「街歩きの楽しさという点で、日本の歩行友好度が高いのはもう1つ別の理由がある」と伝え、それは「飲食店の多さ」であると主張。現在の中国は大型ショッピングモールや商業施設があちこちに建設され、小規模な飲食店や個人経営の飲食店がどんどん少なくなっていて、街歩きが楽しくなくなっていると指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)