中国メディア・東方網は10日、日本で和食の職人に対する「人間国宝」制度が検討されていることについて、中国における料理人の地位の低さを指摘する記事を掲載した。

 記事は、日本政府が和食の職人の「国宝」制度を検討しており、ひとたび認定されれば国から保護とともに特別助成金が受けられると紹介。「この制度を知った中国の料理人からは、自分たちの境遇とは雲泥の差だという声が漏れてきそうだ」とした。

 そして、日本では職人として高い社会的ステータスを持ち、フランスでも芸術家として尊敬され、英国でも高い注目を集める料理人という仕事が、中国では古くより低い位置に甘んじてきたと説明。「厨子」という呼称には敬意が込められておらず、賃金も日本をはじめとする外国に比べたらはるかに低いとし、賃金が低いためにこの業界に入ろうとする人は少なく、優秀な人材が集まらないと伝えている。

 さらに、「996」(午前9時から午後9時まで、週6日働く)という言葉が流行し、長い労働時間が社会問題化しつつある中国において、料理人も毎日の労働時間が10時間を超えるのが一般的だとした。また、調理場の熱い環境に耐えて仕事をする必要があること、エアコンがない宿舎など決して良くない待遇を受けていることを紹介した。

 記事は「これが中国の料理人だ。ニワトリより早く起きて、牛より多く働く。それで得られるのは微々たる給料であるうえ、人びとからの尊敬も得られないのである」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)