長年、日本と受注合戦を繰り広げてきた中国高速鉄道だが、今でも日本は中国のライバルなのだろうか。中国メディアの今日頭条は12月28日、日中の高速鉄道をめぐる競争に終わりが見えてきたとする記事を掲載した。
 
 記事によると、中国企業はこのほどタイから14億元(約218億円)相当の59駅の信号システム改造プロジェクトを受注した。それで大規模な鉄道プロジェクトを中国企業が次々と落札していることは、「日中の受注合戦はほぼ結果が見えてきた」ことを示していると主張した。

 そのうえで記事は、タイは国内の3本の高速鉄道計画を3つの国に発注したと紹介。「タイ北部路線」は、バンコクと北部チェンマイを結ぶ路線だが、日本の新幹線方式が導入されることになったと伝えた。全長668キロに及ぶ線路だという。2つ目は873キロに渡る「東北部路線」で、中国の技術が認められて採用されたと紹介。そして3つ目は「東部路線」で、ドンムアン、スワンナプーム、ウタパオの3空港を結ぶ約220キロの路線だ。受注したのはタイ最大財閥のチャロン・ポカパン(CP)グループを中心とする企業連合で、ほかには中国国有企業の中国鉄建、タイ建設大手企業などが組むことになったという。

 なぜ3つの線路すべての発注先が違うのだろうか。記事は、「タイは自身にふさわしい方式を探していた」と分析。このなかで着工して工事が着実に進んでいるのは、中国が受注した東北部路線だけであるため、結局のところタイに合っていたのは「中国だけ」で、だから今回も59駅もの信号改造を要請したのだと記事は分析している。

 これは同時に、「日本との競り合いも終盤」にさしかかっている表れだと記事は指摘。日本はこれまで、インドネシア、インド、タイ、ベトナムなど多くのプロジェクトで中国と競り合い、少なからぬプロジェクトを獲得してきたが、1つも完成しておらず、中国は「目に見える」結果を出しているため、「安くて質の高い中国高速鉄道を選ぶのが正しい」と主張した。

 そのため記事は、今後の海外のプロジェクトでも、中国高速鉄道は自信を持てるとしている。中国は日本との10年に及ぶ受注合戦に勝ったも同然という強気の発言をしているが、どちらが勝つかはそれこそ時間が明らかにしてくれるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)