中国メディア・東方網は28日、「日本人が木の板から非常にリアルな食べ物の作品を彫り上げる・・・これは本当に食べられないのか」とする記事を掲載した。

 記事は「近ごろ、日本の男性がツイッター上で注目を集めている。その理由は、彼が作る不思議な『食べ物』たちだ」としたうえで、1本の「煮干し」が映った写真を紹介。「何の変哲もない小魚ではないかと思うかも知れない。でも話はそんなに単純ではない」とし、それが木を削って作った「ニセモノ」であることを説明。「この光沢、空気感・・・彼の作品を見て、本当に敬服した」と伝えている。

 そのうえで、本物の食品と見まがうほどのリアリティを持った木彫り作品の数々を生み出す芸術家として川崎誠二氏の名前を挙げ、もともとは数学専攻の理系学生で、芸術に対する興味も深く大学では美術サークルに入っていたものの、木の彫刻はあまりやったことがなかったと説明した。

 しかし、姪っ子が夏休みの宿題で作った「トースト」の彫刻作品を見て創作意欲が沸き起こり、数時間かけて木を「自分のイメージ通りのトースト」になるまで彫り続けたと紹介。この写真をSNSに載せたところ大いに注目され、川崎氏の「理系アーティスト」としての道が始まったとした。

 記事は、さくらんぼやチョコレート、ローストビーフ、ポップコーン、ポテトチップスなどこれまで川崎氏が手掛けてきた作品の数々を紹介したうえで「彼の手にかかれば、木の板はどんなものにでも生まれ変われる」と評している。

 そして、今では日本国内のみならず海外からも注目を集めており、川崎氏の作品を購入したいとの声が寄せられていると紹介。これに対し、川崎氏が少しずつ販路を作っていく意向を示したと伝えた。

 緻密な計算、細かな技術、限りなく実物に近づけようとする探究心、追求心・・・川崎氏の作品からは制作者の強い意志が感じられる。それはまさに、これまで中国のメディアやネット上で幾度となく取り沙汰されてきた日本の「匠の精神」に他ならない。(編集担当:今関忠馬)