中国鉄道部の前部長である傅志寰氏はこのほど、山東省で開催されたフォーラムにおいて、中国高速鉄道が営業運転で時速500キロを出すには「騒音問題をはじめ、解決しなければならない課題は多い」と述べた。

 中国メディアの同花順財経は23日、傅志寰氏の発言に対し、「日本は高速鉄道分野での巻き返しを狙っているというのに、傅氏の発言から焦りが感じられないのはなぜか」と問いかける記事を掲載した。

 記事は、中国は世界的に見ても後発でありながらも、「すでに世界の高速鉄道強国と呼べるまでになった」と主張し、中国高速鉄道は中国にとって「国を代表する名刺的な存在になり、その高いコストパフォーマンスは各国から高く評価されている」と主張。一方、フランスやドイツ、そして日本は高速鉄道産業における現状に甘んじるつもりはないようだとし、特に日本はアジア各国で中国高速鉄道と受注競争を繰り広げるなど「中国高速鉄道と争う姿勢を貫いている」と論じた。

 さらに、日本はリニア中央新幹線の開業に向けて各種試験走行を行っており、すでに時速600キロ以上も記録しているほか、新幹線でも時速360キロの走行試験に成功していると伝え、こうした日本の動きについて「中国に対する巻き返しを狙っているものだ」と主張した。

 記事は、中国が高速鉄道分野において「世界をリードする現在の地位」を維持するためには、技術力の向上に取り組み続ける必要があると指摘。日本が追い上げに懸命になっているなか、中国鉄道部の前部長である傅志寰氏はなぜ「中国高速鉄道が現時点で営業運転で時速500キロを出すのは不可能」と述べたのかと問いかけ、これは中国高速鉄道に「低コスト」という競争力があるためだと主張。新幹線が営業速度を引き上げることができたとしても、建設費などのコスト面で中国高速鉄道に追いつくのは「相当困難」であり、輸出競争における中国優位は変わらないからではないかと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)