中国の自動車市場で人気があるのはセダンやSUVだ。車内空間が大きい車が好まれる傾向にある中国ではコンパクトカーの人気は決して高くはない。一方、インドでは日本と同じように小型の車が人気であり、国が違うと好まれる車も変わることがよく分かる。中国メディアの今日頭条は10日付で、スズキのインドにおける累計販売台数が2000万台を突破したと紹介する記事を掲載した。

 記事は、スズキが中国市場から撤退して1年以上になると紹介し、かつては、アルトやスイフト、ジムニーなどのスズキ車は中国人の「拍手喝采」を受けたとし、当時スズキの小型車は中国国内市場で一世を風靡したこともあると紹介した。

 続けて、中国人の自動車に対する好みが変化したことで、スズキは中国市場から撤退したものの、インド市場においてスズキの小型車は「爆発的に」売れており、スズキはインド市場ですでに2000万台のセールスを突破していると説明。では、なぜスズキはインド市場でこれほど大きな競争力があるにも関わらず、中国市場からは撤退せざるを得なかったのかと問いを提起した。

 この問いに対し、中国で自動車が普及し始めたばかりの頃はどんな車でも所有さえしていれば「鼻高々」という時代だったため、価格と燃費の面で秀でたスズキの小型車はよく売れたと説明。しかし現在は中国人消費者の好みは大きく変化しており、スズキ車に限らず小型車は「ただでも欲しがる人はいない」ほど、大きな車が好まれるようになっていると説明した。

 しかし、スズキの小型車はよく渋滞するインドの交通状況にまさにぴったりであり、またスズキも日本車ブランドの1つとして「品質の高さは疑う余地がない」と説明。インドの比較的劣悪な路面環境のなかで故障しにくい特長は、インドの消費者がスズキ車を喜んで購入する理由となっていると指摘し、たとえ中国で受け入れられなかったとしても、市場を変えれば成功を収めることができる事例であると伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)