2018年の1年間に東京で落とし物として届けられた現金は38億3900万円で、現金を含めた拾得届の総件数は414万件に達したという。日本では届けられる拾得物も、持ち主のもとに戻る割合も非常に高いと言え、外国人旅行客には「安心して旅行できる」と高く評価されているという。中国メディアの今日頭条は13日、「東京ではどれだけ貴重なものであっても、失くしたものが手元に戻ってくる」と紹介する記事を掲載した。

 記事の中国人筆者はすぐに物を失くしてしまうそうで、最初に東京で物を失くした時は非常に焦り、「気持ちを落ち着かせるために」一応交番に届け出ただけなのに、わずか12時間で戻ってきたので驚いたと振り返っている。中国の常識では「失くしたものは絶対に戻ってこない」ので、常識が覆されたようだ。「日本では、届ける、連絡を待つ、取りに行くという簡単な話」だと日本の常識を伝えている。

 また、別の時には筆者の彼女が帰国のわずか数時間前にパスポートを失くすという緊急事態となったが、その時などは「失くしたことに気づいてから手元に戻るまでたったの53分しかかからなかった」と伝えている。失くしたものが戻ってくるだけでなく、そのスピードも中国人には驚きのようだ。

 それにしても、なぜ日本ではこれほど失くしたものが戻ってくるのだろうか。記事は、日本では落とし物を拾ったら届けるのが「常識」になっていると指摘。日本で最初に遺失物法が制定されたのは明治32年、今から120年ほど前になる。記事は、日本では法の制定がかなり早くに行われたために、拾得物を届けるのが当然のことになっており、親や教師が「他人の物を盗らないという人としての最低限の教育」を子どもに施していることも大きいと称賛している。

 これに対して、日本人の民度を称賛するコメントが非常に多く寄せられ、「自分も日本で失くしたものが戻ってきた」という経験談も紹介されていた。一方、「中国では50年かけても日本に追いつけない」、日本で失くして戻ってこなかったら「きっと中国人が拾ったのだ」など中国との常識の差を自虐的に指摘する人も少なくなかった。中国でも最近では監視カメラの普及のおかげで以前より落とし物が戻る確率が高くなっていると言われるが、監視カメラがない時代から「遺失物が手元に戻ってくる日本」は、誰にとっても安心できる場所と言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)