台湾には「博愛座」と書いて「ボウアイズオ」と読む優先席がある。これは日本の優先席と同じで、鉄道車両やバスなどに設置されている、高齢者・障害者・体調不良者・妊婦・乳幼児連れなどを、椅子への着席を優先・もしくは促す座席である。しかしながら、近年台湾ではこの優先席をめぐって多くのトラブルが起きており、優先席の是非が問われている。

 この主なトラブルの元となっているのが、「優先席モンスター」と呼ばれている人達だ。彼らは、主に若者等の外見から優先席に座る必要のない人に向かって席優先席を離れるように声をかける。例え本人がケガをしている等の正当な理由がある場合も、意見を聞き入れずに席を空けるように声をかけるという。このため、鉄道車両などでトラブルが絶えないようだ。

 こういったトラブルが多発しているため、優先席が空いていても席に座らない台湾人は多い。若者を中心に台湾のネットでは「優先席は老人席ではない」との書き込みが多く、台湾のニュースでも「優先席に座る必要の人が座りづらい状況になっている。優先席が喧嘩席になってしまっている」と報道されている。

 こういった状況の中、記事では若い台湾人女性がこの優先席トラブルを避けるべく、LED電子版で大きく文字を表示させられるリュックを持参し、「足が痛い」という文字を大きく表示させて優先席に座るという斬新なトラブル回避法を見せていた。これに対し台湾ネット民からは「私も欲しい」、「すごいクリエイティブ」、「それを持って出かける勇気は私にはない」等の反応があった。

 こういったリュックはネタとしてはいいが、当然若者全員が持てるわけではない。台湾でも日本のマタニティーマークのようなバッチを普及させる必要があるかもしれない。 (編集担当:笹木政太朗)(イメージ写真提供:123RF)