中国を旅行で訪れた際、移動に使う交通手段として多いのは高速鉄道や地下鉄であろう。こうした乗り物で日本との「違い」が気になるのは、飛行機に乗るときのような物々しい「保安検査」ではないだろうか。

 日本では電車やバス、新幹線などの交通機関に乗る前には保安検査は行われていないが、中国では地下鉄に乗る際にも荷物を検査する必要がある。中国メディアの今日頭条は5日、「なぜ中国の地下鉄には保安検査があるのに日本や韓国にはないのか」と題する記事を掲載した。

 日本人が中国の公共交通機関の保安検査に驚くのと同じように、中国人は日本や韓国の交通機関で保安検査をしないことに違和感を感じるようだ。では、なぜ日本にはないのだろうか。記事はまず「現実的ではない」と指摘。新宿駅のように利用者が多い駅はただでさえ混んでいるのに、保安検査をしたらラッシュ時に大変なことになってしまうからだ。

 また、「日本や韓国では安全意識が比較的高い」とも分析している。中国ほど厳しくする必要がないということのようだが、中国では日本以上に社会的な騒動が発生しているのは事実だ。

 では、中国人自身は保安検査についてどう感じているのだろうか。記事に対して多くの意見が寄せられており、肯定的な人と否定的な人の2つに分かれていた。肯定的な意見には「問題を未然に防ぐ」良いシステムだという自賛や、どんな交通手段でも必要だという人もいた。否定的な意見の中には、実際には荷物検査は利用者の安全のためではなく「就業機会の増加と収入を目的」にしているという内容が多くみられた。検査はいい加減なので意味がなく、いたずらに人を怖がらせ不信感を抱かせているという批判もあった。

 日本や韓国ではなぜないのかと問う前に、中国ではなぜ必要なのかを改めて考えてみたほうが良いのかもしれない。中国が保安検査を行わざるを得ないほどの状況であることに気が付くかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)