中国では2018年末までに日本の新幹線に相当する「高速鉄道」の営業距離が3万キロ近くに達したが、利益が出ている路線は北京ー上海間や北京ー広州間など一部に限られている。中国鉄路総公司の債務は約85兆5000億円とも報じられており、とうとう価格の見直しを行うことになったようだ。中国メディアの今日頭条は22日、中国の高速鉄道は値上げするのかと題する記事を掲載した。

 記事はまず、中国高速鉄道は11月に入り、全国ほぼ横並びの価格がようやく見直されることになったと紹介。エリアごとに市場規模を見ながら価格を値上げ、あるいは値下げすると伝えている。これまでの高速鉄道の価格計算は、1等席で1キロメートル当たり0.3366元(約5.2円)、2等席は1キロあたり0.2805元(約4.3円)で、10%以内の上下幅と一律に定められていたという。しかし、建設コストは山地か平地かでかなりの差があり、一律の価格では不公平だとの声が上がっていたようだ。

 記事は、中国全土でも黒字路線はほんのわずかで、ほとんどの路線では赤字経営だと指摘。北京ー上海間のように人気の高い路線では値上げし、空席率の高い路線では、価格を下げることで乗客を増やし「薄利多売」で収入増を目指すことになるとしている。安くすることで乗車率を増やすというのは、乗車料金の割引になる学生や軍人などで実証済みであり、逆に人気の路線では価格を上げても乗車率は高いままというのは、祝祭日や長期休みで実証済みだとしている。

 高速鉄道の赤字は以前から指摘されており、価格の見直しに迫られることは予想されていた。しかし、ユーザーからは「すでに飛行機のほうが安いことさえあるのに、これ以上高くなれば誰が高速鉄道に乗るのだ」という疑問の声が目立った。中国高速鉄道は、速くて安いことで庶民にも受け入れられてきたが、度重なる値上げで割高感が増すと客が離れることになりかねない。かといってこれ以上赤字を増やすわけにもいかず、中国高速鉄道は難しいかじ取りが求められていると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)