中国メディア・東方網は20日、「熊野筆から見る、日本の匠の精神」とする記事を掲載した。

 記事は、日本には「匠の精神」が至る所で垣間見られるが、「筆の都」として知られ、日本の毛筆や化粧ブラシで80%程度のシェアを持つ広島県熊野町もその一つであると紹介。その歴史は約180年にのぼり、江戸時代にまで遡ることができると伝えた。

 また、「毛筆」というと書道の筆を思い浮かべがちだが、メイクにおいても必需品でもあり、熊野のメイクブラシはハリウッドのメイクアップアーティストも使っていると説明。熊野筆のブラシでメイクをすると、通常のブラシよりも自然な仕上がりになると評判だとしている。

 そして、現地にある「筆の里工房」には長さ3.7メートル、重さ400キロという世界最大の毛筆が展示されており、その制作には馬の尻尾の毛約200頭分が使われていると紹介。1994年の開館時に3人の職人が半年かけて完成させた、シンボル的な存在だと伝えている。

 また、現地の毛筆製作過程について、良質な毛を選ぶ所から始まり、もみ殻を混ぜて揉んで毛の油脂を落とし、ハサミで長さを切り揃え、穂首を紐で縛って柄に差し込み、糊固めをして乾燥させるところまで全部で12の工程があり、すべて手作業で行われていると紹介した。

 そのうえで、毛筆制作50年あまりという職人が「50年を一日のごとく筆づくりに専念してきた。それでも自分は一人前とは言えない」と語ったことを紹介。非常に謙虚であり、生涯にわたり学び続け改善していくという姿勢こそがいわゆる「匠の精神」なのだと評している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)