食文化が豊富な日本だが、中国人が大好きなある食材はあまり料理に使われていない。羊肉だ。中国ではよく羊肉が食べられている。冬は家族で羊肉のしゃぶしゃぶ、夏は羊肉の串焼きなど豚肉や牛肉と同じほど愛されている。ではアジアの文化圏の中で、日本ではそれほど羊肉に人気がないのはなぜか?

 中国メディアの奇観史書が、日本人でもあまり考えたことがなかった「羊肉が日本であまり食べられない理由」について、日本の歴史的な背景を紹介している。

 そもそも、日本では食肉文化自体の歴史がさほど長くない。天武天皇により最初の肉食禁止令が発布されてから禁令が解かれるまで実に1200年もの間、日本では肉食が避けられてきたことになる。その後、明治時代には、ヨーロッパとアメリカの精神の影響により、大勢の人が肉を受け入れ始めるようになり、牛肉は豚肉などが食べられるようになったが、羊肉が食べられるようにはならなかった。

 日本では天候や地理的条件が羊の大規模な飼育には適さなかったことも影響している。一方、中国ではモンゴルなど羊の放牧に適した場所が豊富で、羊肉を使った料理も豊富。こうした歴史的背景から、日本では羊自体があまり食べられてこなかった。そのため、羊肉の匂いが日本人に馴染みがなく、人気がないことが原因のようだ。

 この日本に羊肉がない理由については、中国のネットでたびたび話題になるようだ。それだけ中国人が羊肉が好きなのだろう。

 ネットでも「でも日本にはジンギスカンがあるけどあれは何?」とのコメントが見られたが、すかさず「ジンギスカンは牧畜文化のある北海道だけにある料理で、日本人のオリジナル料理。中国のチンギス・ハーンとは何も関係がない」と議論されていた。

 中国人が羊肉についてこれほど関心があるのも驚きだが、食に対するこだわりが強いのも、やはり中国ならでは、と言えるかもしれない。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)