世界のほとんどの国の法定婚姻年齢は18歳だ。アメリカでは13歳から結婚が認められている州もある。インドやバングラディッシュでは男性21歳、女性18歳と定められているが、こうした国は少数派で人口過密が原因と思われる。中国では1980年に婚姻法第六条で男性は22歳から女性は20歳から結婚できると定められ、2001年に公布された新婚姻法でも改正されず現在でも適用されている。

 10月21日、民法典の婚姻・家庭に関して記された章の草案が第十三回全国人民大会常務委員会に提出され、第三次審議にかけられた。草案では法定結婚年齢は現状維持で改正されていない。高く設定された法定結婚年齢は、晩婚や一人っ子政策を支えてきたわけだが、二人っ子政策への転換、高齢化といった問題に直面している現在では、法定結婚年齢は18歳に引き下げた方がいいのでは? といった議論もなされている。

 多くの学者やネットユーザーは、現行法定年齢が高すぎる、二人っ子政策の普及に都合がいい、人口構成の改善や同棲、未婚出産等の問題を無くすため、と言ったことを理由に年齢の引下げに賛成を示している。しかし、同時に年齢引下げに反対する意見も少なくない。理由は年齢を引き下げても晩婚晩育(出産高齢化)問題の解決にはならないし、早い時期の結婚は離婚率の増加に繋がる、といったことのようだ。

 中国のメディアがマイクロブログを利用して行ったアンケートによると、回答者62.2万人のうち14.2万人が引下げに賛成、42.9万人が反対といった結果が出た。約70%の人が年齢引下げに反対しているということになる。今回提出された草案が現状維持であったのも、こうした輿論を踏えてのことで、インターネットやSNSの普及により、民意が法規立案に反映されやすくなっているようだ。「高齢化や晩婚の解決には産み育てやすい環境を整える必要があるのでは?」、あるいは、「政府はもっと他にやることがあるのでは?」など、少子高齢化問題を抱える国の共通の声かもしれない。(イメージ写真提供:123RF)