中国メディア・新華網は18日、日本に大きな被害をもたらした台風19号への対策について、備えがうまくいった点と同時に、今後の災害予防に向けた弱点も数多く露呈したと報じた。

 記事は、台風19号により全国で70人以上が死亡し、60を超える河川が決壊、2万3000ヘクタールが水害を受けたと紹介したうえで、その対策や問題点について論じている。

 まず、大きな台風だったこともあり、襲来の1、2日前より十分に防災意識の喚起が行われた点について評価。メディアが台風によって生じうる被害を集中的に報じ、市民への速めの備え、避難を呼びかけるとともに、絶えず気象庁の発表する台風の強さや進路、降水量などの情報が伝えられたとした。また携帯電話には河川の氾濫や避難に関するエリアメールも頻繁に配信されたと紹介した。

 一方で、東北地方の宮城県や福島県で全体の半数を超える死者が出たことに言及し「農村をはじめとする地方の防災が依然として弱点であり、特に高齢者の避難に関する難題が残った」と評している。

 次に、首都・東京地域の防災について取り上げた。荒川、江戸川などを中心とする複雑な河川体系を持つ東京地域は、ひとたび大きな氾濫が発生すればたちまち大規模な浸水被害が出る状況だったものの、「地下神殿」と呼ばれる首都圏外殻放水路の稼働などにより何とか甚大な被害を生まずに済んだとし、この点では「合格点だろう」と伝えた。

 しかし、その一方で、世界的な気候変動で異常気象が頻発する中、今後さらに東京地域の洪水防水システムは過酷な試練を経験することになるかもしれないとした。さらに、東京以外の地域では多数の河川で氾濫や決壊が発生しており、一部地域の水害対策にぜい弱さがあることが露呈したとも指摘。今回の被害は歴史的な雨量によるものだったとしつつ、堤防の強度や老朽化に関する調査をしっかり行う必要があるとしている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)