中国の沿岸部の都市が近代化を遂げる一方で、内陸の農村部では昔ながらの農業に頼り、貧しい生活を送る人は少なくない。中国メディアの今日頭条はこのほど、「中国より30年先を行く日本の農業から中国が学べる方向性」について紹介する記事を掲載した。

 記事は、「中国では農業従事者が農業で大きな利益を得て、豊かな暮らしを実現するのは相当ハードルが高いことだ」と指摘。その理由の1つは「小さな農地しか持たない小規模農家が約2億6000万戸と全体の97%を占めているため」と主張し、中国の農業従事者は立場が非常に弱く、過酷な労働の割に収入が少なく、収入も安定しないという現状を訴えた。

 日本の農業も規模で言うなら小規模農家が大半を占めているにもかかわらず、農業が発達していることは称賛に値するとし、「農村部でも都市部のように快適な生活が送れるうえ、日本では農産物の価格が高く、農家の収入も安定していること」は、中国の農家からすると非常に羨ましいという。

 続けて、中国で農業によって生計を立てる人びとが日本の農家から学べる点として、「各農家が特定の品種に絞り込んで栽培を行い、作物の品質を高める努力を継続していること」や、「ブランド価値を持たせるための取り組みや、丁寧な選別と梱包」を挙げたほか、「農業を1つの体験として商品化し、観光の要素を加えて集客する」ことで副次的な収入に繋げていることなどを挙げ、こうした取り組みは中国の農業従事者は積極的に学び、取り入れるべきであると強調した。

 日本を訪れる中国人観光客は、日本のコメや果物は中国と比べて値段が非常に高いことに驚くが、実際に食べるとその美味しさに感動するという。中国では1つの作物が流行すると、その作物を多くの農家が一斉に栽培して価格が急落し、結局損をするという事例が多く見られる。栽培する作物をころころと変える農家も多く、ノウハウの蓄積がないため高品質な作物を生産できないという問題もあるようだが、やはり中国の農業が日本から学べる点は数多く存在するのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)