中国のネットユーザーたちがよく用いる「外国の月は中国より円い」というフレーズは、中国の思想家である胡適氏による「米国の月は中国より円い」という言葉に由来しているとされる。胡適氏はこうした誇張法を用いて、中国は欧米より立ち遅れている部分があるという自身の考え方を強調したようだ。

 1962年に亡くなった胡適氏のこうした中国・西洋文化観は現在に至るまで中国文化にネガティブな影響を与えているという分析もあるが、中国メディアの今日頭条が27日付で掲載した記事は、日本で販売されている製品は本当に中国国内で販売されている製品より優れているのかというテーマについて論じている。

 記事は数年前の中国人旅行客による電気炊飯器の爆買いを例として取り上げ、多くの中国人は日本と中国の技術には差があり、内釜の品質は日本企業の製品の方が中国の製品に比べて優れていると考えていると紹介。日本の電気炊飯器で炊いた米は中国の電気炊飯器に比べてより美味しくなると考えたことが爆買いを生んだのだと論じた。

 しかし、これは「外国の月は中国より円い」という言葉のように「事実に反する思い込みに過ぎない」と主張。日本の電気炊飯器の基幹技術であるIH誘導加熱は確かに日本が先だったが、現在は一部の中国メーカーがこの技術をさらに進化させているとしたほか、内釜の材質は現在でも日本が上だが、それでも総合的に言えば炊き上がりに大きな差はないと論じた。

 また、多くの中国人が日本でしか購入できないと考える家電製品のなかには、実は中国国内ですでに販売されているが多くの人に知られていないだけという製品もあると指摘。この一例として衣類乾燥機を紹介し、「月はどの場所から見ても同じ円さであり、日本で販売されている製品を盲目的に高く評価する必要はない」との見方を示した。

 しかし、この記事に対して中国ネットユーザーの多くは日本製品を支持するコメントを投稿している。たとえば食品安全の観点から言って加熱方式より内釜の材質が重要であり日本の電気炊飯器は信頼できるというコメントや、電気製品は耐用性が重要だが1993年に購入した日立製の電気炊飯器は故障もなく現在も使用できているというコメント、また、1992年に購入したというパナソニックの電子レンジは現在でも現役で使えているとのコメントもあり、中国人が日本製品を買い求めるのは明確な理由があるとの声は多かった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)