中国は10月1日から国慶節(建国記念日)の休みに入る。今年は70周年とあって、国は愛国のスローガンを掲げるなど愛国教育に力を入れているようだが、これは日本では見られない傾向だ。中国メディアの今日頭条は24日、「日本人はなぜ愛国教育に熱心ではないのか」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、日本の教育を「不愛国主義教育」と紹介。日本の教育現場では幼稚園から大学まで「愛国という言葉は使われない」とし、「政治の考えを押し付けることも、お国のためという言葉を使うこともしない」うえに、「国歌斉唱も強制しない」ので、不愛国主義教育と言えるのだという。愛国という言葉や精神を毎日繰り返して刷り込む中国の教育とは全く違うと言っても良いだろう。

 では、日本人は愛国ではないのだろうか。記事は、「不愛国主義の教育は、むしろ自分の生活する環境を強く愛して大切にする日本人を次々と誕生させている」と主張している。どうしてそんなことが可能になっているのだろうか。それは、中国のように言葉だけでぼんやりとした概念を教えるよりも、体験により理解させているからだと分析している。

 例えば、「空を覆うスモッグと青空、どちらが良くてどちらが悪いかは簡単に理解できる」と指摘。日本の学校では社会科見学という授業があり、ごみ処理場を見学する場合には、ごみがどのように回収されリサイクルされているかを学ぶことができる。また、自然保護区を見学する場合には、作業員が老木を手入れする方法を見て自然保護を学ぶこともでき、こうした体験から自分の住む土地を愛するよう教えているのだと論じた。

 こうした日本の方法は、愛国のスローガンを斉唱させ、暗記させ、国への忠誠を宣誓させ、愛国をテーマにした作文を書かせるなど、形の上では正真正銘の「愛国教育」の中国とは大きく異なっている。記事は、「千里の道も一歩から」と、自分の置かれた環境を本当に愛する子どもを育てている日本を称賛し、中国も学ぶべきだと締めくくっている。日本と中国の教育方針は真逆とも言え、もし中国が日本の教育を見習おうとすれば、かなりの方向転換が必要になりそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)