日本経営管理教育協会が見る中国 第586回 ――磯山隆志

◆バスケットボールワールドカップとは

 バスケットボールワールドカップは、国際バスケットボール連盟(FIBA)が主催する公式戦のなかで最も大きい大会である。1950年に世界選手権としてはじまり、2014年の大会からワールドカップに名称が変更された。4年に一度開催され、2006年には日本において第15回大会が開催されたこともある。

◆中国大会の概要

 2019年の第18回大会は中国で開催された。中国としては初めての開催であり、アジアとしてもフィリピン、日本に次ぐ3度目の開催となった。開催国と各大陸の予選を勝ち抜いた32カ国が参加し、北京や上海など8つの会場で、8月31日から9月15日に渡り、熱戦が繰り広げられた。決勝はスペインとアルゼンチンの間で行われ、スペインが2度目の優勝を果たした。

◆中国代表と日本代表の結果

 中国代表は、開催国として2010年以来2大会ぶり9回目の出場であった。1次ラウンド初戦のコートジボワール戦に勝利したものの、ポーランドとベネズエラに連敗し、1勝2敗の成績で2次ラウンド進出を逃した。17-32位決定ラウンドでは韓国に勝利し、結局2勝3敗、得失点差マイナス10の24位という結果となった。

 一方、日本代表は2006年の自国開催以来3大会ぶり5回目の出場を果たした。自力での予選突破としては実に1998年の第13回大会以来であった。しかし、1次ラウンドで未勝利となり、17-32位決定ラウンドでも勝てず、5戦全敗、得失点差マイナス130の31位となり、ワールドカップとしては初めて1勝もできずに大会を終えた。

 中国ではバスケットボールは最も人気の高いスポーツともいわれる。人気の背景として、1995年にはプロリーグが発足したのに加え、NBAのヒューストン・ロケッツで活躍し、永久欠番、殿堂入りも果たした姚明選手の存在も大きいとされる。アテネと北京、2度のオリンピックにおいても、姚明選手は中国代表としてチームをベスト8に導く活躍を見せた。

 今大会、日本代表は2016年に開始したBリーグや、NBAのメンフィス・グリズリーズに所属する渡邊選手、NBAのワシントン・ウィザーズにドラフト1位で指名された八村選手の存在などから注目を集め、人気、実力ともに日本代表史上最強チームと評価も高かった。しかし、未勝利という結果に終わったことにより、チーム内外から様々な意見が聞かれる。海外の選手との身体面や、技術面、精神面における差について言及する向きもある。

 それでも13年ぶりのワールドカップで世界レベルを経験できたことを前向きに捉える意見も多い。中国のバスケットボールの歴史と比較すれば、日本はまだ成長段階にあるといえるかもしれない。次に世界と対戦する大会は1976年のモントリオール以来、44年ぶりの出場となる来年の東京オリンピックになる。開催国としての出場となるが、今後、ワールドカップやオリンピックの予選を勝ち抜き継続的に出場できるようになるためにも、今回の経験を生かした活躍を期待したい。(写真は、2020年東京オリンピックでバスケットボールの会場さいたまアリーナ。提供:日本経営管理教育協会)