日本の人材不足を補うべく、2017年11月から始まった介護職種の「外国人技能実習制度」。日本としては、特に同じアジア人で外見が似ていて、漢字も分かる中国人介護技能実習生に対する期待が高く、少子高齢化が進んでいる中国としても、介護先進国の日本で学べるという利点があった。しかし、中国メディアの今日頭条は19日、「中国の実習生は日本の介護業界を救えない」と指摘する記事を掲載した。

 そもそも、中国では介護という仕事の社会的地位が非常に低い。中国には家事や子どもの面倒を見てもらう家政婦のような人を雇う習慣があるが、そのほとんどが田舎から出てきた教育をあまり受けていない中高年の女性で、仕事内容がきつく拘束時間も長い割には給料も安いのが普通だ。

 メンツを気にする中国社会で、そんな地位の低い仕事に進んで就こうとする若者がいるわけもなく、そもそも一人っ子政策で生まれた中国の若い世代は、わがままに育てられた人が多い。仕事内容が大変な介護の仕事が、中国の若者に務まると考えたのが無理な話だったのだろう。

 実際、この制度を利用して日本に来た若者は、日本を選んだ理由として「日本のアイドルが好きだから」、「日本の化粧品に興味があるから」などと語っており、「介護を学びたい」という意欲が聞かれないという。彼らの仕事への不満は多く、期待外れだった受け入れ側とは摩擦が絶えず、逆に負担が増えたという苦情も寄せられているそうだ。

 期待されていた介護分野での外国人技能実習制度だが、中国人に期待するのは難しいのかもしれない。介護の分野ではフィリピンやインドネシア、ベトナムは実績があり、台湾などではこれらの国から来た人たちが高齢者介護の現場を支えている。いずれにしても現状では、中国人技能実習生が「日本の介護の救世主」になるのは難しいようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)