日本の大手百貨店「高島屋」が中国上海市での撤退取りやめ継続宣言をして久しい。上海に進出したコストコの混雑ぶりも話題になっている。買い物のネット化が進むなか、百貨店などリアル店舗の経営が難しくなってきているが、中国では日本よりも百貨店継続への問題が進行している。中国メディアの網易新聞がこのほど、中国と日本の百貨店を比較する記事を掲載した。

 中国人が買い物をするなら、外出して買うより「タオバオ」「天猫」「京東」などの通販サイトを使うことが多くなった。彼らが百貨店などリアル店舗でなくネットで購入する理由は主に3つ、便利さ、品揃え、値段だ。何時でも、何処でも買い物をできることがネットの強みであり、わざわざ外出をする必要がなくなった。

 また、百貨店では全ての商品を網羅できるほどのテナントを呼び寄せられていないため、何でも買えるネットで済ませるほうが簡単だ。ネットでの売り上げが増えることでリアル店舗での売り上げが落ち、賃料が上がりテナントが撤退する悪循環が生じている。そして、ネット上には割引されている商品もあり、毎年11月11日に実施される「タオバオ」の大型セール「双十一」などイベントがあり、そこでまとめて安く買い物をする人が多い。

 日本でも百貨店離れ、また、ネット通販人気が高まっているが、消費者の移行スピードは中国より緩やかだ。記事の理由によると、日本では商品の品揃えが豊富であること、また、ネットにはないサービスによるものだという。

 日本の百貨店にはアパレルだけでなく雑貨など取り扱う大型店や飲食店、映画館、食品、保険などテナントが充実しており、一通りの物を揃える事ができ、従業員のホスピタリティ水準が高い。そして、近年では体験型サービスに注力し、夏になると百貨店屋上でのビアガーデンや、朝活・夜活としてヨガ教室の開催など、各百貨店で消費者を呼び寄せている。買い物のネット通販化が加速する中国だが、日本が実施している体験型サービスが、中国百貨店市場の転換になるかもしれない。(イメージ写真提供:123RF)