日本経営管理教育協会が見る中国 第583回 ――坂本晃

◆鎌倉幕府の成立から明治維新を経て令和の時代へ

 日本は12世紀ごろの鎌倉幕府の成立から20世紀終戦まで、今日的表現で言えば軍事政権で国としての政治が行われてきた。17世紀から江戸幕府の時代に入り、内戦状態もなく、平和といえる時代、とくに1688年からの元禄時代は高度経済成長期で繁栄したといわれている。

 18世紀後半に起こった第2次産業革命で、日本へも黒船到来で、江戸時代の鎖国から開国へ、1868年の明治維新は、日本にとり新しい時代の幕開けとなった。士農工商という身分制度に代わり、平民の戸籍制度を開始、軍事政権に代わって民権制度となり、帝国議会が運用を開始した。

 しかし、明治維新で失業した旧士業の人々は、当時の富国強兵の国是のもとに創設された陸軍や海軍に復職、世界的な軍備拡張時代に備え、1874年日清戦争、1904年日露戦争に勝利、1941年に日本で太平洋戦争と呼ばれた第2次世界戦争に突入、経済大国アメリカが世界的に勝利する形で1945年に終戦を迎える。

 日本は日本国憲法の制定となって平和を国是に、戦後の荒廃を克服、高度成長時代を経た。2019年令和元年、明治維新からの152年間の前半は戦争の時代、後半は平和の時代で今日に至っている。

◆1945年終戦で外地から内地へ引揚と復員約650万人

 1945年終戦直後の日本の人口は約7,200万人といわれ、そこへ終戦前に日本の内地・本土ではなく外地に就職あるいは軍務で滞在していた約650万人の日本人が日本へ引き揚げる、復員となり、1割近くの人口が増加したことになった。

 近年欧州で難民の受け入れが問題になっているが、総数は100万人程度かと思われ、当時の日本では1946年からの約650万人に及ぶ民族の大移動は2年程度で実行され、大変な事態であったと推測できる。旧満州からが大連を含めて188万人、中国本土150万人、南北朝鮮91万人、シベリア60万人、台湾48万人、樺太29万人といわれている。

◆東アジア諸国の独立

 1900年代のアジア地域の植民地化は、イギリスのインドを始めとして、香港、ミヤンマー、パキスタンなど、オランダのインドネシア、フランスのベトナム、アメリカのフィリッピン、日本の台湾南北朝鮮などがあった。唯一独立を守れた国はタイであった。

 1945年の太平洋戦争の終結により、その後数年間で、これら東アジアの国や地域は形態に違いはあるものの独立を果たした。

 次の世代はインド、さらにはアフリカ諸国の発展が期待され、なかでもナイジェリアはすでに人口が2億人に迫りつつあり、世界から注目されつつある。

 人類、だれしも本人の意思と関係なく生まれ、遺伝という要素をかかえつつ、生涯を経済的にも恵まれて過ごせ、無用な争いのない世界で、幸福観に満ちた生活を送りたいものである。(写真は、遼寧省鞍山市中心部2009年。提供:日本経営管理教育協会)