訪日外国人にとって、日本は人気観光地のひとつであり、夜の大阪の人気も高い。日が暮れると、道頓堀エリアは派手なネオンがきらめく。日本語の看板がひしめく様子は物珍しく、大阪名物のたこ焼きやお好み焼きを食べ、路面店で売られているものを食べ歩き、地元の飲み屋に入ってみることも人気だ。

 中国メディア人民網によると、夜に観光する「夜游(夜旅行)」が新たなトレンドになっているという。中国旅行研究院の調査データによると、旅行経験者のうち、92.4%が18時から22時の間に、観光をした経験があるという。

 中国の大手旅行会社Ctripのアプリからも、「夜游」をキーワードに、ツアーや自由旅行、観光地のチケット購入など検索し、予約することができる。夜の気温も下がらないほど猛暑となった夏以降、人気が高まっている。

 中国国内の観光スポットも「夜游」需要の取り込みを狙って様々な夜の観光プロジェクトを開発している。たとえば、北京では、「2019年北京国際園芸博覧会」(10月まで開催)の呼び物としてナイトライトショーやパフォーマンスを開催。また、域内のテーマパークである北京ハッピーバレーは、「デイビューナイトライト(日視演夜賞灯)」シリーズの活動を開始し、夜間の集客に力を入れている。

 Ctripのデータによると、今年の夏の夜旅行ランキングにおいて、上海、重慶、アモイ、三亜、麗江、北京、成都がランキングの上位だという。およそ81%の旅行事業者が、夜間旅行市場のリソースを拡大したい意向だ。

 「夜游」は、80后、90后(1980年以降、1990年以降に生まれた若者)が主要購入層となっており、それぞれ全体の40.0%、19.8%を占める。船に乗って夜景を観光するプランの人気が最も高い。消費者は体験型のユーザエクスペリエンスを好む一方、各地で差別化が課題となり始めている。どこも似通ったツアー内容になりがちで、観光時間が短いわりに昼間の費用と大差ない、また、食べ物やお土産もどこも似通っているため、リピーターは多くはないようだ。

 訪日中国人旅行者の間でも、日本の花火は大変な人気だ。近年は日本でも、ナイトクルージングやナイトプール、ヘリコプターでの夜景観賞など、各地で体験型サービスが展開され、若者も購入できる価格の商品も多く、人気を集めている。今後、日本でもカジノを含む統合型リゾート(IR)が開設されると、夜の観光資源として注目を集めるだろう。

 「夜を楽しむ」という中国で盛り上がってきた新しいブームを、日本の観光地でも一工夫して取り入れることで、新たな観光需要を掘り起こすことができそうだ。(イメージ写真提供:123RF)