中国が日本をライバル視している高速鉄道輸出だが、現在ベトナムの高速鉄道計画が再浮上しているという。中国メディアの今日頭条は11日、ベトナムはこの計画を日本に要請しようとしているとする記事を掲載した。

 国土が南北に長いベトナムでは、南北間の移動が課題となってきた。かつて日本の新幹線方式を採用した南北高速鉄道が計画されたが、後に国会で否決された経緯がある。しかし、記事によると同計画が再浮上し、日本が受注する可能性が高いと記事は分析している。

 一方で記事は、「ベトナムは方向性を失っている」と批判。すでに当初計画から10年以上経ち、いまだに手付かずの状態であることを指摘し、「日本を宙づりの状態」にしていると論じた。当時も、中国ではなく日本を選んだことを快くは思っていないようで、記事は「コストパフォーマンスと技術で秀でた中国を選ばなかった」ことが、計画とん挫のそもそもの要因であることを暗示している。

 そのうえで、今回再浮上した高速鉄道建設計画について、南北に高速鉄道を作れば良いので簡単に見えるが、総事業費の6兆5000億円というコストがネックになっており、コスト回収にどれだけの年数がかかるか分からないと指摘。このため、コストを抑えた「準高速鉄道」へと計画を変更する案が出ているが、まだ確定していないと伝えた。このため、日本もベトナムの動向に注目しているが、進展がないままだという。

 記事は、このベトナムの状況はインドの高速鉄道計画とよく似ていると分析。インドでは、日本は準備ができているものの、住民の反対に遭って遅々(ちち)として計画が進まず、「前にも後ろにも進めず泥沼化」していると指摘し、ベトナム計画も、日本が受注したとしてもインドのようになってしまう可能性があると警告している。

 この記事に対して寄せられた中国ネットユーザーのコメントを見ると、日中の受注合戦という意識はないようで、むしろこの計画そのものに否定的なようである。「受注には慎重になったほうが良い」という人や、ベトナムは「先払いしてくれる日本を当てにして、ただで建設してもらおうとしているのでは」と勘ぐるコメントがあった。そもそも、歴史的理由からベトナムという国が好きではないという中国人は多いようで、この国を助けようとは思わないという主張が目立った。

 ベトナムでの高速鉄道建設計画には、中国のネットユーザーはあまり関心がないようだが、日中のどちらかが受注を決めるのか、それとも別の国なのか、注目されるところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)