中国メディア・東方網は7日、中国の自動車市場で絶大な人気を誇ってきたSUV車の勢いに陰りが見え始めており、目先の利益に駆られてSUV車ばかり作ってきた中国の自動車メーカーは窮地に追い込まれるとする記事を掲載した。

 記事は、これまで中国の自動車市場ではSUV車が中国メーカーの「救世主」となり、爆発的に成長する市場の中で多くの利益を獲得してきたと紹介。この状況は2010年から数年間続き、その中で多くのメーカーが単に流れに乗るだけで、マーケティングや研究開発をせずに売れ筋のSUV車種に似せた自動車を作ることで儲けていたとした。

 そのうえで、2016年ごろになると中国のSUV市場は成長が鈍化し、ついに今年に入って中国自動車市場全体に占める割合が減少し始めたと指摘。中国国内の道路の質が高まり、高速道路が網の目のように張り巡らされたことで「SUVでなければ通れない」道がますます少なくなっていること、排ガス規制が厳しくなっており、燃費の良さが求められるようになっていることが、SUV人気に陰りが見えた要因だと説明している。

 そして、しっかりとセダンを作ってきた長安、吉利、奇瑞、上海汽車など数社を除き、SUV一辺倒でセダンの開発をしてこなかった中国メーカーにとって、SUV市場の縮小は「間違いなく災難だ」とし、これらのメーカーは製品開発においてブレイクスルーを実現しない限り、さらに自動車市場の片隅に追いやられる可能性があると伝えた。

 記事はまた、中国のセダン市場で安定した販売台数を持つ日本やドイツのメーカーは、いずれも大量の時間と金銭を費やして研究開発やマーケティングを積み重ねてきたと説明。「真剣にクルマづくりの技術を高めることが、中国メーカーにとって避けて通れない道だ」とするとともに、セダンこそメーカーの実力が如実に表れる製品であり、この分野の発展を重視しなければ、今後生きていくことは難しくなると指摘した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)