日本経営管理教育協会が見る中国 第579回 ――磯山隆志

◆キャプテン翼とは

 キャプテン翼は日本のサッカー漫画である。作者は高橋陽一氏で最初は1981年から1988年まで週刊少年ジャンプで連載され、テレビでもアニメーション化されるなど大人気作品となった。最高視聴率は20%を超え、作品の人気から当時まだサッカーが定着していなかった日本でサッカーブームが起きた。

 アニメーションは世界50カ国以上で放送され、海外においても人気を獲得した。その影響は国内外のプロサッカー選手にも及んでいるという。リオ・デ・ジャネイロオリンピックの閉会式で流された東京オリンピックのPR映像にも、キャプテン翼が登場するなど世界的なキャラクターとなっている。

 これまでに単行本、文庫本を含めて売り上げは7,000万部を超えるとされる。アニメーションも4回リメイクされ、最近では2018年から1年間テレビ放映された。ゲームもこれまでに様々な機種で発売され、最近ではスマートフォン向けのゲームがリリースされるなど、いまだに根強い人気を博している。

◆展示会が中国で初めて開催

 キャプテン翼は中国においても高い人気を得ている。昨年製作されたアニメは中国でも放送され話題となった。また、今年の6月にはスマートフォン向けのゲーム「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」の中国大陸版が中国当局の認可を得て配信開始となった。

 そして、7月5日からは中国で初となるキャプテン翼の展示会「走れ!キャプテン翼展」が上海の上海新世界大丸百貨で始まった。開幕日には作者の高橋陽一氏が訪れ、サイン会やファンミーティングなどを行ったという。展示内容は原稿のほか、名シーンを再現したものがあり、すべて高橋陽一氏が監修しているとされる。

 中国サッカー界における世界的有力選手の爆買いが話題になってから数年が経つ。現在も各国の代表となるワールドクラスのスター選手が在籍するクラブチームも多数ある。中国では習近平国家主席がサッカー好きで、政府としてサッカーの発展を後押ししているともいわれる。しかし、中国代表はワールドカップから4大会ほど遠ざかっている。キャプテン翼は日本のサッカーの普及に多大な影響を与えたとして評価する声がある。スター選手たちの華麗なプレーを間近で見られる環境にあるなかで、キャプテン翼がどう影響を与えて、これから中国のサッカーが躍進を遂げるか注目される。(写真は、中国のサッカースタジアム。提供:日本経営管理教育協会)