世界各国で発行されている紙幣の多くには人物の肖像画が描かれている。中国の紙幣であれば、1元から100元までは6種類の額面の紙幣が存在するが、そのすべてに中国建国の父とされる毛沢東の肖像が採用されている。

 日本では1000円札が野口英世、5000円札が樋口一葉、1万円札が福澤諭吉となっているほか、今後発行される紙幣でも北里柴三郎や渋沢栄一が採用されることになっていて、政治家の名前はまったく見られない。

 また、英国でも人工知能の父とされるアラン・チューリングが新50ポンド札の肖像に採用されると発表されたばかりだが、中国メディアの捜狐はこのほど、「教育家や科学者を紙幣の肖像に採用する動きから、日本と英国の恐ろしさが見て取れる」と論じる記事を掲載した。

 記事は、日本が毎年のようにノーベル賞受賞者を輩出できるのは、子どもへの教育をそれだけ重視しているからであり、その姿勢は紙幣に描かれている人物を見れば分かると指摘。また、英国でもこのほど、人工知能の父と称されるアラン・チューリングが紙幣の肖像に採用されたことを紹介し、日本と英国の姿勢は「両国がどれだけ教育を重視しているかを明確に示すもの」であると強調した。

 特に英国の教育は詰め込み式の中国の教育と大きく違っているとし、理数系を重視した「STEM(ステム)教育」が採用されていると紹介。この教育は実験をしたり、絵を描いたりと、詰め込み教育とは程遠い内容となっているため、英国に移住した中国人の保護者からすれば「まるで遊んでいるように映る」と指摘する一方、こうした教育観の違いが日本や英国との科学技術力の差になって顕在化していると伝え、ここに教育を重視する日本と英国の恐ろしさがあると強調した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)