死生観は国や文化によって異なるが、日本人の死生観もまた独特であると言えるだろう。中国メディアの今日頭条は14日、「なぜ日本人は墓のそばに住むのが好きなのか」と題する記事を掲載した。実際には、好んで墓のそばに住むわけではないだろうが、墓地と住宅が隣り合わせということは日本では珍しいことではない。

 記事の中国人筆者は、日本に留学した経験があるそうで、日本人の「墓地や生と死に対する概念は、中国と違う」と紹介している。日本人にとって、墓地は住宅地にもあって身近なイメージだが、「中国人にとって墓地とは住宅地から絶対に離して作るものだ」と指摘。暗い森にあるイメージで、日本のお盆に当たる清明節でも墓参りに行く人が減り、ますます遠い存在になっていると伝えた。そのため、筆者は日本人が墓地に対する「拒絶」の感情を持たないことを意外に感じているようだ。

 日本の墓地は、一般に手入れが良く行き届いていて静かで、「物思いにふけるのにぴったりな場所」だと記事は紹介。公園のように整備された墓地もあるほどだ。筆者自身も、考え事をするのに日本の墓地に行ったことがあるそうだが、きれいな空と静かな環境で、「畏敬の念は感じたが怖いとは思わなかった」と振り返っている。むしろ、墓に書かれた文字から故人の一生を想像したり、日本人が死を忌避するのでなく正面から見ようとすることに気付かされたりしたそうだ。

 筆者はまた、日本人が死を正面から見ていることは、近年注目されている「終活」にも表れていると分析。筆者は、「財産や物の整理、遺言の作成、墓地の準備などのチェックリストを作り、1つずつ進める」と終活について紹介した。これは少子高齢化、核家族の増加などもあるのだろうが、「若い人の負担になりたくないという心意気には敬服せざるを得ない」と称賛している。

 この記事に寄せられたコメントを見ると、中国でも場所によっては住宅のそばに墓地があるという指摘はあったが、やはり一般的ではないようで、「墓のそばに住んでいたら陰気になるのではないか」と不安視する人もいた。日本の死生観は中国人からすると変わっているのかもしれないが、死という現実に真正面から向き合うことで、見えてくるものがあるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)