日本やアメリカで飛行機の乗客や乗員による暴力事件が発生し、大きく報じられることがあるが、中国でも乗客が機内で起こした騒動がここ数日広く話題になっている。

 中国メディアの新浪財経は7月13日、離陸前の中国国際航空ファーストクラスで女性が携帯電話で電話をしていたところ、中国国際航空の「スーパーバイザー(監督員)」と称する女性がその女性を大声で叱責したと報じた。その場に居合わせSNSのウェイボーにこの事件を投稿した女性によれば監督員と称する女性の態度は極めて劣悪だったという。それでも、監督員と称する女性の空港警察への通報により乗客3名と乗員4名が降機後に調査や記録作成のため7時間拘束された。

 事件の翌日の7月13日夜、ウェイボーに顛末を投稿した女性は、「監督員」と称する女性の実名を公開している。

 ところが7月15日、中国メディアの新京報網は、監督員と称する女性は元中国国際航空キャビンアテンダントで、精神疾患のために長期にわたって勤務をしていないこと、精神疾患のために解雇はされておらず、現在も同社社員であることが同社に対する取材で明らかになったと報じた。

 監督員と称する女性が精神障害者であることが判明したことから、航空会社は安全上の理由から精神障害者の搭乗を拒否すべきではないかとする論評記事やSNS上の投稿などがみられ、それに対し中国国際航空は、飛行機の運航に危険が及ぶことが明確に証明されない限り搭乗を拒否することは困難と回答するなど、精神障害者の飛行機搭乗についての議論が活発に行われるようになっている。

 日本では2017年6月に車椅子を使用する男性がバニラ・エアに搭乗を拒否され、それが障害者差別として注目を集め、その結果国土交通省が航空会社に対してバリアフリー化を義務付けるなど、障害者による飛行機搭乗の問題に一定の進展が見られた。今回の問題によって精神障害者の飛行機搭乗についての議論が進み、障害者がより暮らしやすい社会の実現に近づくことが期待される。(イメージ写真提供:123RF)