中国では東洋医学の考え方が人びとの間に浸透していて「体を冷やす」ことを嫌う人が多い。暑い夏であっても冷たいものを口にせず、ビールすら常温で飲む人も少なくない。中国メディアの今日頭条はこのほど、「常に温かいものを飲みたがるのは世界でも中国人だけ」であると主張し、その理由を考察する記事を掲載した。

 記事はまず、欧米諸国では多くの人が暑い時には冷たい飲み物を好んで飲むと紹介。さらに、中国からの影響を強く受けているはずの日本や韓国ですら冷たい飲み物を飲む習慣があると驚きと共に伝えた。中国人は常に温かいものを飲む習慣があり、どんな時であっても冷水は飲まないという人が多い。また、熱が出た時や腹痛時、ストレスを感じる時にも中国人は温かいものを飲む傾向がある。では、なぜ中国では温かいものを飲む習慣があるのだろうか。

 記事は、やはり「東洋医学」の考え方が「温かいものを好む」という習慣に大きな影響を与えていると指摘。中世のヨーロッパで多くの死者を出した黒死病(ペスト)や、死者が5000万人から1億人に及んだといわれているスペイン風邪といった大規模な伝染病は、中国では猛威を振るわなかったとし、「これは東洋医学のおかげであり、それゆえ現代でも多くの中国人が東洋医学の考え方を取り入れて、温かいものを好んで飲む」と紹介した。

 また、中国では「お茶」を飲む習慣もあり、お茶はお湯で飲むものであるため、必然的に温かい飲み物を飲むことになると分析したほか、「食文化」も大きく影響していると紹介。中国人は薬膳作用を考慮に入れた温かいスープを好んで飲む習慣があり、これは普段の飲食の習慣に大きな影響を与えていると論じた。

 近年では若い世代を中心に冷たい飲み物を口にする人も増加しているものの、多くの中国人は東洋医学の考え方に基づき、温かいものを好んで飲む傾向にある。日本を訪れている旅行客であっても、水筒に温かいお茶を入れて持ち歩いている人は多い。また、中国人旅行客の間で日本の魔法瓶が人気なのも、中国人が温かい飲み物を持ち歩く習慣があるためなのだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)