個人旅行で日本を訪れる外国人旅行者にとって、電車や地下鉄は主な交通手段となっている。多くの外国人が日本の電車内の「静かさ」に驚くが、ほかにも驚くことがあるそうだ。中国メディアの今日頭条は5日、日本の地下鉄を体験したという中国人による手記を掲載した。

 記事の中国人筆者は、半月ほどの日本旅行を経験したそうで、電車の利用で驚いたことを2つ紹介している。まずは「鉄道システムが複雑」なこと。列車、地下鉄、高速鉄道と、それぞれ別の線路を建設している中国と違い、日本では相互乗り入れが多い。そのために、駅が中心地にあったり、乗り換えが便利などの利点もあるが、その複雑さに驚くようだ。

 とはいっても、複雑だから外国人には難しいかというとそうでもないという。「結局路線はあまり分からないままだった」という筆者だが「カード1枚あれば大抵の電車に乗れて、乗り降りも自由自在」と伝えている。中国はスマホ1つで公共の交通機関に乗れるようになってきて便利だと言われているが、日本でもIC交通カードが普及しており、買い物やバスなど他の交通機関でも利用できるとあって、個人で移動する外国人旅行客には重宝されているようだ。

 筆者がさらに印象的だったというのは、電車の「乗り心地が良い」ことだ。どの路線のどの車両の座席も「ふかふかとしたソファー席」だったとすっかり感動した様子だ。プラスチック製が普通で、座ると硬くて冷たい鉄製もある中国の地下鉄車両とは大きな違いであると伝えた。中国では、耐用性や掃除のしやすさを重視しているのだろう、と推測しながら、「効率第一ではなく、乗り心地も重視する」日本の電車の設計は、利用者のことをよく考えていると感心している。

 またこれは、日本が高齢化社会であることも関係していると記事は推測。高齢者にも優しい設計は、「椅子がソファー」なだけでなく、中国よりもずっと数の多い優先席や、優先席付近の手すりが低めに設けられ持ちやすくなっていることなどにも見られるそうだ。さらには、女性専用車両があることにも感心している。

 中国では、高速鉄道や地下鉄の設備が先進的であることを誇りにしているようだが、「利用者に優しい設計」かどうかとなると疑問は多い。その点、高齢者や体の不自由な利用者、女性など、異なる利用者の使いやすさを追及した人間本位の日本の設計から、中国も学ぶ点が多くありそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)