孔子を始祖とする儒教の思想は中国に深く浸透している。「仁義礼智信」は儒教で説かれる重要な5つの道徳観を示す言葉だ。中国メディアの今日頭条は27日、「日本こそが礼儀の国とされるのは果たして真実だろうか」と問いかける記事を掲載した。

 記事は、中国人は日本に対して複雑な感情を抱いているが、それでも実際に日本を訪れると「環境や交通に見られる秩序、文化の保存、匠の精神や礼儀」に感心し、「日本こそが本当の礼儀の国」として評価するようになると指摘。さらに、自分の姿を振り返って恥ずかしさを感じるほど、日本人の礼儀正しさは中国人に深い印象を与えると主張した。

 しかし、こうした日本人の礼儀正しさは「日本社会に見られる抑圧」が深く関係しているのではないかと独自の分析を展開。中国人も規律を守り、礼儀正しく行動することは「正しいこと」と認識してはいるが、「他の大勢の人が守っていないのを見ると、自分もそうしてしまう」というのが一般的に見られる傾向であると主張した。

 それは儒教で「心」と「礼」を異なるものとして説き、儒学者の荀子(じゅんし)が「人間は本質が悪であるゆえに、定められた社会規範によって自分の心を律する必要がある」という思想に即しているものだと指摘した。

 日本も儒教から大きな影響を受けているが、日本人は「礼」を重視し、「社会の厳格な規範や公徳」を重んじるという違いがあると分析。一方、中国人が重視するのは「心」であり、「個人の徳」を求め、たとえ規律を守らなくても自分の良心は疑わないと強引な主張を展開した。日中共に儒教の思想に影響を受けているが、どちらが正しいかという事ではなく、重視する部分が異なるために考えや行動に大きな違いがあるのだと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)