消費者の嗜好や消費習慣の変化に伴い、日本の百貨店は厳しい経営状況が続いており、従来の収益モデルの転換に迫られている。EC業態が著しく発展した中国ではなおのこと苦境に立たされているようだ。中国メディア・東方網は25日、上海高島屋が8月25日に閉店することが決まったと報じた。

 記事は「中国市場を撤退する外資デパートがまた1つ増えた」としたうえで、上海高島屋百貨有限公司が25日に閉店の通知を発表し、8月25日に営業を終了することを明らかにしたと紹介。閉店の理由について「消費構造の変化、業界競争の激化、実体店舗の消費低迷など影響」としたことを伝えている。

 また、これと同じくして日本の高島屋も25日に上海高島屋百貨有限公司の清算と解散を発表し、同様に「競争の激化などで店舗の利益が出なかったこと、中国の消費が鈍化していることから業績の改善は難しい」と理由を説明したことを紹介した。

 上海高島屋は2009年2月24日に現地法人が設立され、2012年12月にオープンした。8月25日の閉店で、7年足らずの歴史に幕を閉じることになる。

 記事は、北京商業経済学会常務副会長の頼陽氏が上海高島屋の閉店について「日本の百貨店はかつて中国で非常にブームとなったが、近年ではECの打撃を受けるようになり、従来のスタイルの百貨店は衰退の一途をたどっている。消費者の百貨店に対するニーズが徐々に低下し、高級品からライフスタイル中心のニーズへと変わるとともに、娯楽性や体験性をより重視するようになった」と解説するとともに、商業施設は消費、体験、娯楽などを総合する方向へと発展する必要があるとの見方を示したことを伝えている。

 頼氏は「高島屋のような百貨店は依然として旧来のブランド資源に依存しており、生き残るうえでの圧力が高まっている。百貨店はモデルチェンジせざるを得ない状況に直面している」と語った。

 2009年に進出して12年にオープンという上海高島屋の動きは、日本を含む他の外資系百貨店に比べて遅い。ここ数年のECブーム到来を読めなかったことに加え、中国に目を向けるタイミングの遅れも、わずか7年足らずで店を閉める大きな要因の1つになったかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)