中国は起業する若者が多く、経済にダイナミズムをもたらしている一方で、競争が激しいうえに目先の利益にとらわれる起業家が多いためか、企業の平均寿命は5年に満たないと言われている。
中国メディアの今日頭条は25日、中国最大の電子商取引運営会社であるアリババ集団の馬雲(ジャック・マー)会長がかつて「日本の老舗和菓子屋」を通じて、企業の使命とは何かを理解したと語ったエピソードを紹介する記事を掲載した。
記事は、馬会長らが2015年に立ち上げた起業家育成専門ビジネススクールである「湖畔大学」において、馬会長がかつて「日本の街中で創業152年ながら、小さな店舗で営業する老舗和菓子屋」を見かけた時のエピソードを語ったと紹介。
馬会長は和菓子屋の店主に対して「152年も経営を続けているのに、なぜ店舗を拡大しないのか」と質問したところ、和菓子屋の店主からは「先祖代々、ずっと同じ場所で営業しているし、自分自身も今の仕事を楽しみながらやっている」という答えが返ってきたと紹介した。
続けて、馬会長は「和菓子屋の店主の回答に衝撃を受け、感動した」と述べたことを伝え、それは「企業を大きくすることが幸せにつながるわけではなく、小規模であっても不幸せとは限らないから」と述べたことを紹介。中国では往々にして「企業は大きく、強くなければならない」と言われるとしながらも、決してそうではないことを強調し、良いモノや求められているモノを提供し、それを堅持し続けることができれば企業は存続できるし、利益もあげることができると語ったことを伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
アリババ集団の馬雲会長が「日本の老舗和菓子屋」を通じて感じたこと=中国メディア
2019-06-28 05:12
