現代中国語のなかには日本由来の単語が少なくない。明治時代に西洋の単語を日本語に翻訳する際に作られた単語が中国にも入って定着したもので、こうした単語を使わなければ現代の中国語は使えないとまで言われている。これは、漢字の発祥地であることを誇りにする中国人には受け入れがたいようだ。中国メディアの今日頭条は22日、近代中国の新しい名詞について、本当にその多くが日本から来たものなのか考察する記事を掲載した。

 記事はまず、中国語というのは特殊な言語で、これまでも外来語を柔軟に取り入れて変化を続けてきたと紹介した。仏教の伝来と共に空、禅、世界、現在、覚悟などの単語が南アジアから入ってきたのだという。そして、現在でも中国語は外国の影響を受けて変化を続けており、毎年300-400の単語が増えているという人もいると紹介した。

 では、現代の中国語の多くが「日本から逆輸入」した、というのは正しいのだろうか。記事は、幕末から明治にかけて日本が漢字文化を発展させたという事実は軽視すべきではないとしつつも、現代中国で使用されている単語は「日本から中国に入ってきた」というよりも、「中国・西洋・日本」の3つが互いに影響を与え合って新しい言語を作り出してきたと分析した。

 中国から漢字を借用した日本人が、西洋の影響を受けて作った単語であったり、西洋の伝道師が中国人と合作して日本で定着した単語であったりと、実際には「日本から単語を逆輸入」したというよりも、日本は「通過点」の役割を果たしたに過ぎないとしている。

 記事は最後に、「令和」も万葉集から出ていると言われているが、中国はなんといっても漢字の発祥地であり、日本の最古の書物でさえ中国の影響からは逃れることはできないと主張した。

 記事からは、どうしても日本から単語を「逆輸入」したとは思いたくない心理が見えるが、多くの中国人は思いのほか理性的なようだ。記事に対するコメントには、「漢字は確かに中国発祥だが、現代の多くの単語は日本由来なのは事実」と事実を直視するように勧めるものが多く見られた。むしろ、「近代日本が中国の教師になったのは事実」、「他人から学ぶのは何も恥ずかしいことではない」といった意見が並んだ。言語は文化と同じで他から影響を与え合うものであり、何もメンツを気にする必要はないと言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)