中国メディア・今日頭条は16日、経済的に豊かになった中国社会が、真に「豊かな社会」になるために日本から学ぶべき点について論じた文章を掲載した。

 まずは、物質的に豊かな日本で根付いている環境保護意識を挙げた。資源を大切にすることを基本とした環境保護の意識は、大自然に感謝する心であるとする一方、現在の中国社会では経済的に豊かになるにつれて、豪勢さや浪費こそが生活の質であるとの誤解が蔓延していると指摘。生活の質に対するゆがんだ認識を防ぎ、改善するには、社会から環境保護や無駄遣いを避ける運動を起こすとともに、市民の価値観や態度、行動を高めていく必要があると解説している。

 次に挙げたのは、日本の公共サービス理念である。これは、日本の各地域に存在する大小さまざまな公共の図書館を例にとっている。日本の図書館では身分証があれば利用者登録が可能で、本を借りるのに費用は掛からないとする一方で、中国の図書館では手数料やデポジットを少なからず取られるほか、コピーを取ろうとすると市価の何倍もの金額を請求されると紹介。市民の利便性を考えた公共サービスを充実させなければ、生活の質や文化的な豊かさの向上につながらないとの考え方を示した。

 さらに、日本人が持つ他人への信頼意識も中国社会が身に着けるに値する点であると指摘。ホテルの例を挙げ、チェックインする際はデポジットを必要とせず、チェックアウトする際には客室のチェックが省略されることは、客に対する大きな信頼、信用の現れであり、このような状況が日本では随所にみられるとした。そして、相互信頼や互いに譲る精神は社会生活の質を高める基礎なのだと論じている。

 「和諧社会」を提唱してすでに久しい中国。経済的には豊かになったものの、生活の質や心の豊かさという点ではまだまだ発展途上と言えそうだ。一方で、経済成長が安定期に入ったことで、心の豊かさを求める動きも強くなっている。今後、時間の経過とともに中国もさらに豊かで暮らしやすい社会へと進歩を続けていくことだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)