日本経済は長らく停滞が続いているといわれているが、そんな中でも多くの日本企業が安定的に成長している。この理由の1つには、高品質の製品を作り出す匠の精神が関係していると言えるだろう。中国メディアの今日頭条は8日、日本経済を支えているのは無数の中小企業だと指摘しつつ、中国は日本企業の「匠の精神と現場力」から学ぶべきだとする記事を掲載した。

 記事はまず、「匠の精神」について、東京にある1坪しかない小さな老舗の和菓子店を紹介。開店2時間前から行列のできる人気店だが、販売している羊かんは数量限定で、売り切れると閉店してしまう。店を広げることもしないのに、年間の売上は3億円に上るという。記事の中国人筆者は、「まさにローマは1日にして成らずだ」と称賛。味が少しでも違うとすべて処分するほど品質を追及しているこの店について、目先の利益ではなく何十年も同じ味を守り、地域の顧客の信頼を得ていると感心している。つまり、匠の精神には1つのものだけを追求する「専門性」が必要だということのようだ。

 また記事は、匠の精神に関係する他の要素として、「徹底して執着すること」、「個性ある製品」、「長年の経験の蓄積及び商品と対話する能力」、「客を尊重する態度」、「社会貢献」も関係していると分析した。

 さらに、日本の成功している企業には、例外なく「現場力」もあるという。これは、それぞれの現場が積極的に顧客に最高のサービスを提供しようとすることで、ある新幹線を清掃する会社ではそれが際立っていると紹介した。清掃業は3Kと敬遠されがちだが、この会社では「現場力を高めることで海外からも視察に来るほど変わった」と称賛。良い行いをした従業員をリポートし、表彰する制度や、新幹線が入って来る前にきちんと並び、乗客に感謝し送り出すため「お辞儀で始まり、お辞儀で終わる」など新しい取り組みを始めたと感心している。

 日本には品質にこだわる老舗の中小企業が多く、従業員には現場力があり、結果として顧客の信頼を得て日本経済に利益となる良い循環があるようだ。中国では老舗企業が非常に少なく、企業寿命が短いことが指摘されている。中国も日本から学びたいと思うなら、目先の利益にとらわれずに匠の精神や現場力に力を入れ、長期的な観点で物事を見るべきだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)