元号が令和に変ってから1カ月が経過した。中国では日本の新元号を商機と捉える人が大勢いるようで、「令和」が含まれる商標の登録申請が相次いでいるという。中国メディアの捜狐は5月31日、中国で日本の元号に関する商標登録が1300件を超えたことを紹介する記事を掲載し、「中国で知的財産権に対する知識が深まっていることを示す」と伝えた。

 偽物や海賊品が氾濫する中国は知的財産権の保護意識が希薄だと批判されてきたが、記事は「中国でも近年では知的財産権に対する知識が深まっている」と主張し、日本の元号が変わったことを商機と捉え、令和が含まれる商標が数多く申請されていると紹介した。

 続けて、中国で2018年10月に令和と同じ語句がアルコール類の商品名としてすでに商標登録されていて、2028年10月までの商標権が認められていると紹介。この申請者は他にも漢字2文字の商品名を大量に登録していると伝えた。

 では、令和が発表された後に申請されたものに関しては受理されるのだろうか。記事は、日本においては、昭和や平成、そして、令和といった新旧の元号や元号が含まれるものは商標として登録できないと紹介。同様に、中国でも「中国商標法」第10条第2項の規定によると、「外国の国名や国旗、国章、軍旗と同一または類似のものは、その国の同意を得ているのでない限り使用することは出来ない」と規定しているゆえ、最近提出された令和関連の申請は却下される可能性が非常に高いと紹介した。

 また、申請が受理された場合にも注意が必要で、令和という文字は新たな政治的意味を持つようになっているゆえ、使用者はそれに伴う責任を負う必要があると伝えた。中国でも近年では知的財産権に対する認識が高まっていて、使用権を売買したり、権利の侵害に関する訴訟が増えている。しかし、中国で知的財産権に対する感心が高まっているとは言えども、日本の新元号に関する商標をこぞって登録しようとする動きは正しい動機のもとで行われたものとは判断できないのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)